ピレリが、2019年のF1世界選手権 第3戦 中国グランプリ 決勝でのタイヤ戦略を振り返った。ルイス・ハミルトンが第1コーナーでトップに立ち、メルセデスを3戦連続のワンツーフィニッシュへと導いた。F1の1000戦目となる中国グランプリは、トップ5がミディアム - ハード - ミディアムと繋ぐ2ストップ戦略を採るなど、2ストッパーが主流のレースとなった。予報より低温のコンディションがタイヤの動作に影響を及ぼした。
キーポイント・ 戦略が鍵を握ったレースとなり、上位チームはお互いを良く観察し、戦略に反応していた。・ 温暖だった土曜日と異なり、予報よりも低温となった今日の気温は21℃、路面温度は29℃だった。・ 各ピットストップの先陣を切ったのは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンで、ライバルたちがこれに続いた。若干の順位の変動があったものの、スターティンググリッド上のトップ5が、フィニッシュ時のトップ5となった。・ ソフトタイヤでスタートしたドライバー中の最上位は、6番グリッドからスタートして6位を獲得したレッドブルのピエール・ガスリーだった。ガスリーと他の7名のドライバーが、全3種類のコンパウンドを使用した。また、最後のピットストップでソフトタイヤに交換したガスリーは、ファイナルラップでファステストラップを記録し、ファステストラップポイントを獲得した。・ ピットレーンからスタートしたトロ・ロッソのアレックス・アルボンが、ポイント圏内の10位を獲得した。ソフトでスタートしたアルボンは、ハードに交換してフィニッシュする1ストップ戦略を採った。ルノーのダニエル・リカルドも同様の戦略を採用した。各コンパウンドのパフォーマンス・ ハード C2: 後方からスタートしたアルファロメオのアントニオ・ジョヴィナッツィ以外の全ドライバーが、このコンパウンドを使用した。金曜日と土曜日よりも低温のコンディション下、性能に影響を及ぼすアブレーションがフロントタイヤに発生していた。・ ミディアム C3: 性能とデグラデーションの卓越したバランスを持つミディアムは、理論上はソフトよりも遅いものの、レースタイヤとして良好に機能し、トップ5がスタート時とフィニッシュ時に装着していた。・ ソフト C4: ガスリーが、ファイナルラップでソフトを使用してファステストラップを記録した。また、ガスリーとアルボンは、ソフトで長めの第一スティントを走行した。マリオ・イゾラ (ピレリ カーレーシング責任者)「昨日までよりも低温のコンディションがハードタイヤの性能に影響を及ぼしたことで、上位勢は最終スティントでのパフォーマンスを見出すべく、ミディアムタイヤを使用しました。戦略が鍵を握ったレースとなり、各チームは、お互いを注意深く観察し、ライバルたちの動きに反応してピットストップのタイミングを計っていました。また、メルセデスのダブルピットストップも見られました。2ストップが主流となった中、興味深い1ストップ戦略も見られました。また、ピエール・ガスリーは、3回目のピットストップでソフトタイヤへ交換し、そのスピードのアドバンテージを活かしてファステストラップポイントを獲得しました。最後に、昨日のアクシデントによる不利な状況を克服し、ポイントを獲得したアレックス・アルボンを祝福したいと思います」
全文を読む