ピレリが、2017年 F1世界選手権 第15戦 マレーシアグランプリ 決勝でのタイヤ戦略を振り返った。2列目からスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが、今回が最後の開催となるマレーシアグランプリを制した。フェルスタッペンは、スーパーソフトからソフトへ繋ぐ戦略を使用した。大半の上位勢が同様の戦略を採った中、フェラーリのセバスチャン・ベッテルは異なる戦略で、最後尾のスタートから4位でフィニッシュした。
ソフトタイヤでスタートしたベッテルは、首位で走行していたフェルスタッペンがソフトへ交換した同一周回で、スピードのあるスーパーソフトへ交換した。その後ベッテルは、スーパーソフトのスピードを活かし、4位まで浮上した。マリオ・イゾラ (ピレリカーレーシング責任者)「フリー走行が天候や赤旗による中断となったことで、各チームにとっての主な課題は、ロングラン時のデグラデーションレートを入念に計算する必要がある点でした。結果的には、約40℃というマレーシアにしては低い路面温度となり、両コンパウンドのデグラデーションレートが低下したために長いスティントが可能になりました。上位勢の多くがスーパーソフト-ソフトと繋ぐ1ストップ戦略を採った中、今日の見どころのひとつとなったのは、ソフトタイヤでスタートする戦略を活かしたベッテルの最後尾からの追い上げでした。フォース・インディアのエステバン・オコンは、序盤の接触によるパンクでピットストップを余儀なくされましたが、この3周目のストップで交換したソフトタイヤでフィニッシュまで完走しました」フェルスタッペンが、予測通りの1ストップ戦略で56周のレースを制しまた。スーパーソフトでスタートしたフェルスタッペンは、28周目にソフトへ交換した。デグラデーションレートが低くなったことで、予測よりも遅い交換タイミングとなった。また、ベッテルが同じラップでソフトからスーパーソフトへ交換した。関連:【動画】 F1マレーシアGP 決勝 ダイジェスト