中嶋一貴が、2013年仕様TS030 HYBRIDでの初の公式テストを前に、そして4月14日に迫ったWEC開幕戦シルバーストンへ向けて、今の心境を語った。トヨタ・レーシングは2012年シーズンの間にどれだけの進化を遂げたか?WECプロジェクトが発表されてから最初に私がケルン(ドイツ:トヨタ・レーシングの本拠地)を訪れたときには、車両はモノコック(車両中心部分)しか出来ていなかった。
そこから1年に満たない期間でレースに勝利するまでに至ったのは驚くべき進歩だ。しかし、その結果は車両の開発だけで成し遂げられたものではなく、2012年1月の最初のテストから全てのスタッフが一丸となって努力を続け、成長してきたトヨタ・レーシングの偉大なチームスピリットも含まれている。それは、2013年に我々が大きく羽ばたくための基盤となってくれるはずだ。個人にとって昨シーズンはどんな1年であったか?2012年は私にとって信じられないような一年だった。それまで、私のキャリアを通じての目標は、FIAの世界選手権レースで勝利を挙げることだった。それをトヨタで、富士スピードウェイの母国のファンの前で成し遂げることが出来、本当に感激した。ル・マン24時間レースを戦い、この偉大なレースを経験出来たことも素晴らしかった。特に私にとっては、父の足跡を追うことにもなったからだ。非常に忙しい一年だったが、WEC富士での勝利と、フォーミュラ・ニッポンのチャンピオンになれたことで最終的には誇るべきシーズンだったと思う。めまぐるしい一年だったが、初めての経験だったル・マン24時間レースとWECのシーズンを本当に楽しんだ。非常に高いレベルで、僅差でのレースが繰り広げられており、富士で我々が勝利したときには、6時間のレースを終えて2位との差は僅か11秒だった。LMP1カーのドライブは初めての時から面白い挑戦で、ずっと楽しい時間を過ごすことが出来た。関連:トヨタ、2013年型TS030 HYBRIDを発表
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