Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは、MotoGP 第3戦アメリカズGPを順調にスタート。好天に恵まれたこの日、絶好のライディング・コンディションを十分に活用してトップ10入りを目指したふたりは、総合成績でそれぞれ3番手と4番手を獲得した。マーベリック・ビニャーレスは第1セッションで昨年の走りを再現。
開始早々から素早くペースを上げてセッションのほとんどをセッティング作業に費やしたあと、終盤でタイムアタックを行った。そして2分06秒257のベストタイムを記録し、トップに0.727秒差の3番手を獲得した。第2セッションも第1セッション同様の好調ぶり。マシン・セッティングの向上を受けてさらにペースが上がり、終盤では2分04秒863へ更新してトップとの差を0.264秒まで短縮した。順位は変わらず3番手。チームメイトのバレンティーノ・ロッシは、今回もウイーク初日にトップ10入りを確保する作戦。第1セッションからハイペースと安定したリズムをキープし、周回が進むごとに少しずつタイムを短縮した。そして何度か暫定3番手につけたあと、2分05秒926に更新するとマーベリック・ビニャーレスを抜いて2番手へ浮上。最後までこのポジションを維持し、トップに0.396秒差と迫ってセッションを終了した。午後からの第2セッションでもハードプッシュを続けながら、マシンバランス、タイヤ、電子制御システムなどの調整に取り組んだ。残り6分の時点で8番手に下げていたバレンティーノ・ロッシは再びタイムアタックに臨み、最終ラップに2分04秒958を記録して4番手に浮上した。トップとの差は0.359秒。この結果、Movistar Yamaha MotoGPのふたりは 総合成績で3番手と4番手を獲得し、2日目のフリープラクティスと予選に臨む。Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコは第2セッションで第1セッションのタイムを1.191秒短縮して13番手。一方のハフィス・シャーリンは、GPカレンダーのなかでも最も厳しいコースのひとつ、COTAの攻略法を学びながら、第2セッションで2.6秒も短縮してルーキー勢トップに立った。明日はさらにペースアップを目指し、現地時間9:55からフリープラクティス第3セッションに臨む。マーベリック・ビニャーレス (フリー走行総合3番手/2分4秒863)「第2セッションの好調に満足しています。序盤でソフト・コンパウンドを試したときにあまりフィーリングが良くなかったので、終盤のタイムアタックでもソフトタイヤを履かなかったのですが、そのなかでもとても良いタイムを記録することができました。もちろん、ソフト・コンパウンドでもいい走りはできると考えているので、まだまだ改善していく余地があります。前の2戦よりも好調に初日をスタートすることができました。明日はさらにペースを上げ、安定性も増していきたいと思います」バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合4番手/2分04秒958)「ペースがとてもよく、第2セッションでも4番手まで挽回できたので良かったと思います。おもに決勝用セッティングに取り組みましたが、ミディアム・タイヤを履くとグリップがやや劣る状態なので、ここは改善が必要だと考えています。天気予報では明日は雨が降るようですが、状況をしっかり見ていきたいと思います」マッシモ・メレガリ (チームディレクター)「ウイーク初日を順調にスタートすることができました。COTAはとても特徴的なコースで、とくに午前中の難しいコンディションのなかでは、マーベリックもバレンティーノもチャレンジを強いられました。しかしふたりは第1セッションのスタート直後からマシンに好感触をつかんで気持ちよく乗れていたようです。路面コンディションが悪いなかでも好タイムを記録し、ハイペースとハイスピードをはっきりとアピールしてくれました。午後はおもにマシン・セッティングに取り組み、とくに路面のバンプをうまく吸収する方法とリアグリップの向上を課題としました。そのなかでタイヤについては3種類のうち2種類をテストすることができたのも良かったと思います。しかし今日の最大の目標はトップ10に入ることです。天気予報によれば明日はあまり良くないようなので、もし雨が降れば今日の結果がそのまま採用されることになるでしょう。そうなれば私たちはQ2進出することができますから」ヨハン・ザルコ (フリー走行総合13番手/2分05秒933)「テキサスでの初日は厳しいスタートになりました。午前中のセッションはアンラッキーで、いくつかのメカニカル・トラブルが出てしまったため思うように仕事を進めることができませんでした。終盤でようやく、いいタイムが出るようになっていたのですが、午後はまた苦戦。何度か良いフィーリングもあったので、ソフト・コンパウンドを履けばタイムも上がってくると考えていたのですが、実際には逆に下げることとなってしまいました。原因がよくわからないままトップ10を逃したことは非常に残念です。明日も晴れてくれればフリープラクティス第3セッションでまたプッシュできますし、そのなかでマシンを改良し、自分のペースを見つけていくこともできると思うのですが...」ハフィス・シャーリン (フリー走行総合16番手/2分06秒219)「第2セッションはとても気持ちよく走ることができました。全体的に進化できたのだと思います。とくに終盤は好調で、ルティ(T・Lüthi)にかなり接近していたのですが、彼の目の前で中上が転倒したため、私たちふたりはペースを緩めなければならなくなりました。自信があったし、もっと速く走れると思っていただけに残念。でもアンラッキーとは言え、結局は私の戦略ミスということだと思います。明日はもっと頑張ります。好天が続いてくれれば上位との差を縮めていけると思っています」
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