Monster Energy Yamaha MotoGP、ムジェロでフリープラクティスをスタートMonster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシはイタリアGPのフリープラクティス初日を終了。ビニャーレスは午前中の第1セッションで14番手に留まったものの、暑さが増した午後からの第2セッションでジャンプアップして総合5番手を獲得した。一方のロッシは両セッションでマシン・セッティングとタイヤのコンビネーションに集中。総合18番手で初日を終えた。
ビニャーレスは明確な目標をもって第1セッションに臨んだ。気温の上昇とともにタイヤ・チョイスに変化が現れることを考慮し、決勝時間と同じ第2セッションに照準を合わせ、第1セッションをそのための準備に当てることにした。そして第1セッションの最終アタックで1分48秒392へ更新したものの、トップから0.834秒差の14番手でセッションを終えた。午後になると本格的に作業を開始。セッション前半はマシン・セッティングの調整を行い、後半からペースを上げてゆくと一気に4番手へ浮上した。その後も好タイムを維持して1分46秒973へと更新。順位では5番手へ後退したが、トップとの差は0.241秒まで縮まった。一方、地元トスカーナ地方の明るい太陽と熱狂的ファンに迎えられたロッシ。彼らのためにもトップ争いを目指すべく、午前中の第1セッションでは様々なセッティングをテストした。しかしラップタイムではトップから0.798秒差の1分48秒356に留まり、12番手で終えている。第2セッションもマシン・セッティングに集中。イタリア・ファンの大声援を受けながらラップタイムでは0.630秒更新したが、順位を上げることはできず、1分47秒726のベストラップでトップから0.994秒差の18番手となった。クアルタラロが2番手獲得PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・クアルタロが、イタリアGPのフリープラクティス初日に総合2番手を獲得。一方、ホームGPを迎えるチームメイトのフランコ・モルビデリは10番手に留まったが、ともに暫定Q2のポジションをつかんでいる。順調にウイークをスタートしたクアルタラロ。第1セッションではタイヤにインターミディエートのコンパウンドを装着し、最終スティントで1分47秒811を記録して4番手につけた。一方のモルビデリは1分48秒421で15番手に留まっている。第2セッションでは全体がペースアップ。クアルタラロとモルビデリは前半で決勝用セッティングに取り組んだあと、後半からは新品タイヤに履き替えてタイムアタックを開始した。クアルタラロはここでも強さを維持し、自らの午前中のタイムを1秒以上も短縮する1分46秒778で2番手に浮上。モルビデリも終盤のアタックで1分47秒268へ更新し、10番手を獲得した。ウイーク2日目は午前中にフリープラクティス第3セッションが行われたあと、現地時間14:10からQ1、14:35からQ2がスタートする。Monster Energy Yamaha MotoGPマーベリック・ビニャーレス(5番手)「午後になってようやくライディングの調子が上がってきました。コース全体で自分自身を小さくするような感じを目指すことで少しずつペースがつかめてきたのです。それでもマシンはまだナーバスで非常に難しい状況。決してうまく乗れたというわけではありませんでした。至るところで苦戦しており、決勝でいい戦いを目指すためにはこれからさらに作業を続けて改善を目指していかなければなりません。予選で1列目か2列目を獲得することが重要。長いコースなので前のほうからスタートする必要があるのです」バレンティーノ・ロッシ(18番手)「難しい一日でした。もっといい走りができると思っていましたが、最初のセッションからすでに差をつけられていました。フィーリングがあまり良くないので思うような走りができず、そのことが実際に順位に表れています。この状況は、明日までに何としても改善しなければなりません。午後のセッションではハード・コンパウンドのタイヤを試しましたが、やはりペースは上がりませんでした。トップスピードよりも、その他の部分で改善が必要だと思っています。他のヤマハ勢は非常に速いペースで走っていますからね」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「ここムジェロのロング・ストレートを考えると、厳しい状況は初めから予想できていました。でも第1セッションで遭遇したほどの困難までは考えていませんでした。第2セッションでは、バレンティーノの18番手という結果を除けば、通常の状態に少し近づいてきたように思いますが、何が問題だったのか、その原因を追求し続けなければなりません。今日はその他にもほとんどすべてのタイヤ・オプションを試し、決勝用のものはほぼ決まりました。エンジニアたちにとっては長い夜になりそうです。データを分析して解決策を見出し、明日のフリープラクティス第3セッションでのパフォーマンス向上と、ふたりのQ2進出を目指します」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamファビオ・クアルタラロ(2番手)「非常に素晴らしいコース。YZR-M1で大いにエンジョイすることができました。ブレーキングの感触が良くて、そのあとのマシンの向き換えもとてもうまくいっています。考えてみれば、このコースでこんなに楽しく走れたのは初めてかもしれません。マシンの良さを最大限に引き出し、明日以降もベストを尽くします。データを見直して明日に備え、フロントロー獲得を目指したいと思っていますが、皆のタイムが接近しているので非常に難しいチャレンジになるでしょう。明日は決勝用のタイヤ・チョイスも行いながら予選セッションでいい走りができるよう頑張ります」フランコ・モルビデリ(10番手)「フィーリングは上々です。いくつか問題があって期待通りのスピードには届きませんでしたが、一日のなかで着実に前進してトップ10に入ることができました。ペースは悪くありませんでしたが、当然ながら、これからもっと上げていかなければなりません。明日のフリープラクティス・セッションのなかで試してみたいことがいくつかあり、さらにセッティングを煮詰めて向上させていきたいと思っています」
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