Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスが2018シーズンをスタートした。2回のフリープラクティスで2人は、主にYZR-M1のセッティング作業に取り組み、それぞれ総合9番手と11番手として初日を終了した。午後から行われた第1セッション。バレンティーノ・ロッシはスタート早々から好調な走りを見せて、序盤は3番手につけた。その後も順調に周回を重ねていき、1分55秒723へ更新し一時トップに立ったあと2番手へと後退してセッションを終えた。ベストタイムは1分55秒427。トップとの差はわずか0.061秒...
気温が下がった夜間のセッションではリズムを崩すライダーも多かったなかで、バレンティーノ・ロッシは積極的にタイム短縮を目指し1分54秒853のタイムをマーク。順位はトップから0.492秒差の9番手となった。一方、マーベリック・ビニャーレスは、45分間をフルに使い切るためにスタートとともにコースイン。様々なオプションを試しながら合計3回の走行を行い、終盤で一気にスピードを上げると1分56秒130で11番手につけた。トップとの差は0.764秒だった。第2セッションでは1分55秒台に入れてペースをキープ。しかし、気温が下がってコンディションが変化したこともあり第1セッションと同様のフィーリングをつかむことができなかった。それでも最終的には1分55秒195まで更新し、トップから0.834秒の11番手となった。Monster Yamaha Tech3は、ロサイル・インターナショナル・サーキットで順調に新シーズンをスタート。ヨハン・ザルコとハフィス・シャリンはカタールの暑さをものともせず、第2セッションでは数日前に行ったテストと同様、夜間照明のもとで走行に臨んだ。そのなかでヨハン・ザルコは、バレンティーノ・ロッシに0.059秒差と迫る総合10番手を獲得。チームメイトのシャーリンはヨハン・ザルコから1.542秒遅れているものの、初のMotoGPフリープラクティスでルーキー最速タイムを記録して22番手につけた。バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合9番手/1分54秒853)「マシンのフィーリングはよく、ユーズドタイヤで良いペースで走ることもでき、とてもポジティブな初日になりました。決勝で鍵を握る部分で手ごたえをつかむことができたことがよかったと思っています。でも他のライダーたちもすばらしく、とくに4~10番手は大接戦です。私は小さなミスもあったため、タイムを十分に伸ばしきれずに9番手に留まりました。明日のフリープラクティス第3セッションはもっと難しくなりそうですから、10番手以内に入れたことの意義は大きいと思います。皆がタイムを上げてくるので、私たちも挑戦し続け、ベストを尽くすしかありません。限界ぎりぎりまで攻めているためフロントタイヤへの負担が大きくなっていますが、これについてはタイヤを慎重に選択することと、マシンバランスの向上が重要になってくるでしょう。決勝が21:00でなく19:00なったことは歓迎しています。そのほうが路面コンディションがいいですからね。難しいのは、第1セッション、第3セッション、ウォームアップが気温の高い午後の時間帯に行われることです」マーベリック・ビニャーレス (フリー走行総合11番手/1分55秒316)「テストのときにも話しましたが、まだ少し問題が残っていてマシンのフィーリングを向上しようと試みているため、絶好調というわけではありませんでした。今はその問題を取り除くために努力しているところで、気温が高いなかでは手ごたえを感じられるところもあったのですが夜になるとうまく機能せず、タイムアタックを2回行いましたが、気持ちよく乗ることができませんでした。明日も引き続きセッティングの向上を目指して取り組んでいきます」マッシモ・メレガリ (チームディレクター)「こうしてまたレースに戻って来ることができて非常にうれしい気持ちです。路面グリップが十分ではなかったため今日は苦戦を強いられましたが、セッションごとに状況が好転していくことを期待しています。そうなれば私たちのマシンの強みを発揮できるようになるでしょう。今、直面している問題はおもに路面のグリップ不足によるものです。新しく設定されたスケジュールには良いところもありますが、難しくなったところもあるのです。それは、フリープラクティスの第1・第3セッション、そしてウォームアップは午後に行われますが、決勝が行われる時間帯とはコンディションがかなり異なることです。コンディションの変化を十分に考慮してセッティングを行っていかなければなりませんが、真逆に振るほどの変更はしたくありません。アイディアがいくつか出ているので、明日、試してみるつもりです」ヨハン・ザルコ (フリー走行総合10番手/1分54秒912)「まずは10 番手以内に入れたのでよかったと思います。いくつか問題もあったので、前回のテストのときのようなすばらしいフィーリングというわけにはいきませんでしたが、落ち着いて仕事に取り組みました。マシンのバランスはとてもよかったのですが、上位の選手と同様の速さを出すためにはグリップレベルがどのように変化しているかをしっかり把握する必要があります。そのことを中心に置きながら、明日はもっと調子を上げてQ2に備えます」ハフィス・シャリン (フリー走行総合22番手/1分56秒454)「第1セッションはとても気持ちよく乗ることができたので自信になりました。第2セッションは、1回目ほどのフィーリング を得られませんでしたが、初めて使ったソフトコンパウンドのタイヤを十分に使いこなすことができなかったようです。それでも最終的にはコンマ1秒更新。気持ちは依然として非常にポジティブです。今の私に必要なことは、冷静に状況を理解することだと思っています。今晩、チームのみんなと話し合い、明日はさらに上を目指します」
全文を読む