スズキは、MotoGP オーストラリアGPの決勝レースで、アンドレア・イアンノーネが激しいトップグループ争いを2位でフィニッシュした。海を見渡すオーストラリア・ビクトリア州・フィリップアイランドサーキットは、週末の不安定な天気を一蹴し、午後から太陽に照らされ、シーズン17戦目となるオーストラリアGPが現地時間午後4時に幕を開けた。
チームスズキエクスターライダーのアンドレア・イアンノーネとアレックス・リンスは共に金曜、土曜と素晴らしいパフォーマンスを見せ、大きな期待と共に迎えた決勝日の朝のウォームアップでもイアンノーネがトップタイムをマーク。リンスも6番手タイムにつけ、決勝での勝負にさらに期待を高めた。日差しはあるも気温の上がらない決勝コンディションに、イアンノーネ、リンスは共にフロント・ミディアム、リア・ハードのタイヤコンビネーションを選択。決勝はふたり揃って好スタートを切り、27周の長いバトルが始まった。イアンノーネ、リンスはスタート後、激しくプッシュしてどちらもフロントグループに食い込み、イアンノーネは3周目にファステストラップを記録。リンスはM・ビニャーレス(ヤマハ)とのバトルで一時ポジションダウンをするが、その後も粘りの走りで最終ラップまでトップグループにしがみつき、5位でレースを終えた。イアンノーネはレース序盤、J・ザルコ(ヤマハ)とM・マルケス(ホンダ)の接触アクシデントのすぐ後ろを走行していたが、ひるむことなく終始激しくプッシュ。数回オーバーランのミスで後続車にオーバーテイクを許すも、ラスト5周でふたたび2番手に浮上し、最後まで2位を死守。イアンノーネにとってスズキ移籍後のベストリザルトとなった。イアンノーネ、リンスの上位フィニッシュにより年間ランキングも接近戦となり、残り2戦にさらなる期待を高めることとなった。河内 健 テクニカルマネージャー「もてぎに続き、ここでも連続して表彰台を獲ることができました。非常に嬉しく思います。チームの皆、ライダー、そして本社で開発してくれているメンバーが素晴らしい仕事をしてくれたお陰だと、本当に感謝しています。その反面、今週我々は、特にアンドレアは十分勝てるだけのスピードがあったと思うので、勝てなかったことに悔しさも半々です。このレースで我々の強い点、弱い点が分かりましたし、まだまだ勝つためにはもっと開発していかなくてはいけないことも理解しましたので、引き続き進化を続け、少しでも早く表彰台の真ん中に立てるように頑張っていきたいと思います。応援ありがとうございました。」ダビデ・ブリビオ チームマネージャー「2戦連続の表彰台、そしてアラゴンからオーストラリアまで4戦中3戦表彰台を獲得でき、今日はチームにとって、再び喜ばしい1日となりました。トップグループが大きな集団だったので、後ろを引き離すことは困難な状況でしたが、アンドレアがその激しい争いを2位で終えたことは素晴らしい結果だったと思います。アレックスも終盤に順位をひとつ上げて5位でフィニッシュし、ふたりのライダーがトップ5フィニッシュしたことも、チームにとってはとてもポジティブな要素でした。いよいよシーズンも残りわずか2戦となりましたが、最後までこの好調を維持して良いシーズンの締めくくりとなるよう、さらに気持ちを引き締めていくとともに、チームの皆やこのプロジェクトに関わっている全ての皆に、この成果への感謝の気持ちを伝えたいです。」アンドレア・イアンノーネ「今週はウィークを通して常に上位を走れたし、結果にも満足しているよ。マシンのフィーリングを良くしていこうといくつかの改善を図り、その結果、攻めの走りでトップ争いができたしね。今日は優勝を狙っていたけど、思った以上に激しいバトルになって、グループから逃げ出すことができなかった。やっとグループから抜け出した時にはもうトップを走るビニャーレスには追いつけない状況だったから、気持ちを切り替えて、タイヤをセーブしながら最後に100%の力を出し切って2位を死守したんだ。好調だっただけに悔しさは残るけど、今日は良いレースができたよ。」アレックス・リンス「今日のレースは本当に面白かったし、学ぶことも多かった。序盤トップグループでバトルを続けている時はフィーリングも良かったし、上位でフィニッシュできる自信もあったんだけど、マーベリック(ビニャーレス)と絡んだ後に順位を落としたせいで、そこからの追い上げに手こずってしまったんだ。あとはミラーをオーバーテイクするのにもかなり苦労して、前とのギャップを広げてしまった。でも最後にロッシとのバトルを制して5位でゴールできたことに関しては満足しているよ。この数戦は安定した結果が出ているし、次のマレーシアでもまた今日のようなレースをしたいね。」
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