MotoGP 第2戦アルゼンチンGPの予選は、雲の多い天候の中で始まったが、午後になって青空が広がる絶好のコンディションとなった。初日のフリー走行は、トップから1秒差に21台がひしめく大接戦。2日目のフリー走行もトップから1秒差に15台という厳しい戦いになったが、Honda勢2チーム4選手すべてが、Q2進出を果たした。
初日のフリー走行で8番手だったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、2日目のフリー走行で一気にタイムを上げて総合首位でQ2進出を果たす。予選でもライバルを圧倒するスピードで今季初ポールポジション(PP)を獲得した。マルケスは、史上最多PP記録を更新中だが、これで最高峰クラスで53回目、3クラス通算で81回目と記録を更新した。PPを獲得したマルケスは、スピードだけではなく、ロングランでも、1分38秒から39秒台のすばらしいペースで周回を重ね、決勝に向けて仕上がりのよさをアピールした。予選前のFP4では今大会初の転倒を喫したが、2号車でコースインしたマルケスは、転倒の影響を全く感じさせないペースでラップを刻むなど、今季初優勝とアルゼンチンGP3度目の優勝に向け大きく前進した。初日4番手のカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、2日目のフリー走行でさらにポジションを上げて総合3番手。上り調子でQ2進出を果たした。予選では今季初フロントロー、初PPが期待されたが、完ぺきなアタックができず8番手へとポジションを下げた。しかし、開幕戦カタールGPでは予選6番手から3位表彰台に立っている。昨年のアルゼンチン大会を制しているクラッチローだけに、3列目からの追い上げが期待される。開幕戦カタールGPでベストグリッドの9番手から9位でフィニッシュした中上貴晶(LCR Honda Idemitsu)が、今大会も好調な走りを見せ、2戦連続で9番グリッドを獲得、ベストタイ記録となるグリッドから決勝に挑む。中上はフリー走行で総合11番手へとポジションを落とし、今大会もダイレクトでのQ2進出を果たせなかった。しかし、Q1でトップタイムをマークしてQ2へ。そして、上位12台の厳しい戦いの中で9番グリッドを獲得した。HondaRC213Vのセットアップが進み、攻めの走りが実現している。中上自身、「乗れている」と好調をアピールするだけに、昨年のバレンシアGPの6位をしのぐベストリザルトが期待される。Repsol Honda Teamで2戦目を迎えるホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)が、初日21番手から2日目のフリー走行で総合9番手へと浮上。ダイレクトにQ2進出を果たし、12番グリッドを獲得した。これまで3度世界チャンピオンに輝いているロレンソ。Repsol Honda Teamに移籍して2戦目だが、現在はHondaRC213Vを自分の好みにセットアップしている段階。しかし、随所で光るを走りをみせているだけに、これからの飛躍に大きな注目が集まっている。マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「予選セッションでは、ポールポジションを獲得するために、全力でプッシュしました。2本目の新品タイヤでは、1コーナーで小さなミスをしてしまったので、アタックをやめてピットに戻りました。今日は3回アタックするプランだったので、チームも準備を整えていました。このサーキットはポールポジションを獲得することがとても難しいので、とてもうれしいです。いいリズムがあります。明日の天気がどうなるか分かりませんが、ベストを尽くします」カル・クラッチロー(MotoGP 8番手)「とても残念な予選でした。Q2の最後のアタックは、リアタイヤのグリップがあまりよくなくて、コーナーの進入でうまく減速できませんでした。9コーナーで2度もミスをしてしまったので、タイムを更新できませんでした。明日の天気がどうなるかということも気になりますが、8番グリッドからのスタートなので、とにかく、いいスタートが切れるように準備を整えなければなりません。難しいレースになると思いますが、楽しみです。いいペースがあるので楽しみです」中上貴晶(MotoGP 9番手)「カタールと同じ9番手ですが、2日間を通じてトップとのタイム差が大幅に縮まり、チームメートのカルとも約0.1秒差だったので、カタールよりはいい内容だったと思います。今日は、FP3でトップ10をキープする予定でしたが、本当にわずかの差で11番手にダウン。Q1から戦うことになり、すごく悔しい気持ちでした。しかし、すぐに気持ちを切り換えてQ1に挑み、トップタイムでQ2に進出することができました。バイクの仕上がりはよく、自分自身、乗れていると思います。今大会はアベレージがとてもいいので、明日の決勝がドライコンディションなら、いいレースができると思います。明日の決勝は、どんな天候になってもベストを尽くしたいです」ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 12番手)「FP3はとてもうまくいきました。マシンのセッティングも進みました。今日は、昨日よりグリップがよくなり、ペースを上げることができました。FP3では8番手タイムを出すことができました。しかし、予選セッションへ向けて気温が上がり、同じセッティングでも、コーナー進入でフィーリングがあまりよくありませんでした。そのため、FP3のときのようなタイムを出すことができませんでした。その結果、11番手でしたが、制限速度超過のペナルティーで12番手からのスタートになってしまいました。明日のウォームアップで、引き続きセッティングに取り組みたいと思います」
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