MotoGP 第14戦アラゴンGPの予選は、フリー走行でトップタイムをマークしたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、5年連続ポールポジション(PP)獲得に挑んだが、2度目のアタックで痛恨の転倒を喫し、5番手に終わった。1度目のアタックで首位に浮上し、PP獲得に王手を掛けた格好だったが、12コーナーでラインを外し、フロントから転倒。1度目のアタックでマークしたタイムで2列目を確保した。
そのマルク・マルケスをマークし、ともにフロントローとPP獲得を狙ったカル・クラッチロー(LCR Honda)が、Honda勢最上位の4番手につけた。カル・クラッチローは、3回目のフリー走行で8番手につけてQ2進出を果たした。その後に行われたFP4で転倒を喫したが、予選では好調な走りを取り戻し、今季2度目の表彰台と今季初優勝への期待をつないだ。初日トップタイムのダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、気温が上がり路面温度が上がったことでセットアップを詰めきれず、6番手グリッドに終わった。マルケスとのPP争いに注目が集まっていたが、予選では地元ファンの期待に応えることができなかった。しかし、決勝に向けてのロングランでは、2列目に並んだ3選手ともにいい走りをしている。3選手ともにアラゴンを得意とするだけではなく、Honda RC213Vとサーキットの相性もよく、決勝ではHonda勢の優勝と表彰台独占も期待される。初日12番手につけたジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、青空が広がった土曜日のフリー走行でも快調にラップを刻んだが、わずかの差でQ2進出を逃し、13番手グリッドだった。ジャック・ミラーは、後半戦に入ってやや調子を落としていたが、今回は復調を感じさせる走りとなった。チームメートのティト・ラバトは、セッティングに苦労する一日となったが、決勝に向けてセットアップを進めた。決勝では地元ファンの応援を力に追い上げのレースに挑む。カル・クラッチロー (MotoGP 4番手)「もちろんフロントローを獲得したかったです。いつものようにベストを尽くしましたが、ほんの少し足りませんでした。マルクが僕の前にいたので、そのアドバンテージを使いたかったのですが、彼はその後転倒してしまいました。バックストレートでマルクのスリップストリームを使えれば、0.5秒は縮められると思っていました。でもバックストレートに入る前に彼が転倒してしまったので、ポールポジションを獲得できませんでした。ただ、この結果はうれしいです。僕たちはいい仕事をしました。それ以上にフロントローを獲得したライダーたちは素晴らしい走りでした。明日はいいレースと素晴らしいバトルを期待しています。6人か7人の戦いになると思います。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)がその中に入るかどうかは分かりません。このアドバンテージをできる限り有効に使いたいです。明日はどんなことも起こり得ます。トップ5に入ることは可能だと思うし目標は表彰台です。トップのライダーたちと逃げて、そのあとはどうなるか様子を見たいです」マルク・マルケス (MotoGP 5番手)「今日は、昨日とコンディションが全く違ったので簡単ではありませんでした。ゼロからスタートしましたが、セットアップに関して、すぐに最良の方向性を見つけることができませんでした。FP3は速かったのですが、完ぺきな快適さはありませんでした。FP4に向けて少し調整をして、中古タイヤで最後に出たときには、ようやくいい感触が得られました。これはポジティブなことでした。明日のウォームアップではセットアップをもっと進めたいです。この方向性で引き続き取り組んでいきます。予選では少しプッシュしすぎたようです。はらんでしまい転倒してしまいました。2列目は最良のポジションではありませんが、スピードはあるのでうれしいです。明日はすべてを分析して、いいタイヤの選択をしなければなりません。あまりデータがないので難しいですが、表彰台争いができるペースはあると思います」ダニ・ペドロサ (MotoGP 6番手)「今日はドライコンディションで、できる限りのことをしようと思いました。マシンのセットアップとタイヤテストに全力で取り組みました。試したいことをすべて試す時間はなかったので、レースでより機能するものを選んで試しました。FP3とFP4では速いタイムを出すことができましたが、予選では残念ながらあまりいいタイムを出せませんでした。明日はウォームアップでセットアップを完成させ、正しいタイヤの選択をしたいと思います。マルクとマーベリックはとても強そうなので、集中力を維持してミスをしないようにしたいです」ジャック・ミラー (MotoGP 13番手)「速いタイムはすべて一人で走って出しました。レースに向けていいペースがあるので自信があります。1000分の9秒というほんのわずかの差でQ2に進めず残念でした。FP3で転倒してしまい、少し計画が変わりました。そのため、Q2進出に向けて影響が出ました。でも全体的にはとてもいい日でした。力強いレースをするベースがあります。そしていい感触もあります」ティト・ラバト (MotoGP 21番手)「FP3で14番手といいパフォーマンスができたあとだったので、予選ではもう少しいい結果が出せると思っていました。しかし、ドライコンディションであまりタイヤのテストができなかったこともあり、フロントエンドの感触が完ぺきではありませんでした。でも予選セッションの最後には力強さが戻りました。FP4の転倒があったにも関わらずいいタイムが出せたと思います。レースに向けていい感触があります。もし明日も今日のような天気だったら、タイヤの選択に関してはクリアな考えがあります」関連:【MotoGP】 第14戦 アラゴンGP 予選:ビニャーレスが今季5度目のポール
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