MotoGP 第3戦アメリカズGPの決勝は、終日、青空が広がる絶好のコンディションとなり、今季2回目のポールポジションから好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、快調にラップを重ねて優勝した。オープニングラップは、チームメートのダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)に続いて2番手。そこからペドロサをピタリとマークする形で2番手を走行したマルケスは、9周目にペドロサをかわしてトップに浮上。
14周目、15周目には、このレースでただひとり2分04秒台に入って後続を突き放し、初開催の2013年から5年連続でポール・トゥ・ウインを達成した。今季初優勝を果たしたマルク・マルケスは、チャンピオンシップでも総合8位から3位に浮上。第2戦アルゼンチンGPのノーポイントをばん回し、チャンピオン争いに見事復帰した。予選4番手からレース前半をリードしたダニ・ペドロサは、9周目にマルケスにトップを譲ったが、その後も2番手をキープ。しかし、フロントタイヤの消耗で終盤はペースを上げられず、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)にかわされて3位でフィニッシュ。この3位で総合10位から総合6位へとランキングを上げた。Repsol Honda Teamとしては、アメリカズGPで3年ぶりの1-2フィニッシュは果たせなかったが、今季初めて両選手が表彰台に立ち、Hondaファンを喜ばせた。その後方では、ヨハン・ザルコ(ヤマハ)とし烈な4番手争いを繰り広げたカル・クラッチロー(LCR Honda)が、予選9番手からすばらしい追い上げのレースで4位。2戦連続の表彰台は果たせなかったものの、総合5位をキープした。レース前半はロッシとザルコを追撃。後半はザルコとの一騎打ちとなり、ラスト2周で4番手に浮上すると、ザルコの追撃を振り切ってチェッカーを受けた。今季ベストの12番グリッドから決勝に挑んだジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)とし烈な9番手争いを繰り広げて10位でフィニッシュ。開幕から3戦連続でトップ10フィニッシュを達成した。ロレンソとの戦いに敗れはしたが、安定した走りは大きな成長を感じさせた。チームメートのティト・ラバトも今季ベストグリッドの16番手から13位でフィニッシュ。開幕から3戦連続でポイント獲得を果たした。マルク・マルケス (MotoGP 優勝)「今大会は非常に大事なレースでした。転倒したアルゼンチンのあとだったので、最高の形でカムバックすることがとても重要でした。今回の結果はとてもうれしいです。優勝はしましたが、昨日より気温が高くなり難しいレースでした。スタート5分前にチーフメカニックにハードタイヤを使おうと言いました。ミディアムタイヤだとフロントタイヤをかなりプッシュすると思ったからです。ハードを選択したことで序盤は限界を把握しようと思いました。金曜日にあまりこのタイヤを試していなかったからです。ダニ(Repsol Honda Team)の後ろにいましたが、彼が少し苦戦しているのが分かり、と同時にバレンティーノ(ヤマハ)が追い上げてきていたので、そろそろアタックするころだと思いました。そして勝つことができました。チャンピオンシップに戻ってくることができてとてもうれしいです」ダニ・ペドロサ (MotoGP 3位)「今日は前進できたのでうれしいです。レースウイークとしては、全体的にポジティブでした。ここ数戦でいくつか改善してきました。その結果、プラクティスでの走りがよくなりました。予選は思ったほどではありませんでしたが、今日はいいスタートを切って、1コーナーにトップで入ることができました。ここ最近こういうことがなかったのですが、数周に渡りレースをリードすることもできました。最後はフロントタイヤのマネジメントが難しかったです。タイヤの右側が消耗していたので、バレンティーノにパスされるのを防ぐことはできませんでした。アルゼンチンで転倒したため、フロントから転倒することは避けたいと思っていました。とにかくフィニッシュしようと努力しました」カル・クラッチロー (MotoGP 4位)「いいレースでした。週末に掛けてチームはすばらしい仕事をしてくれたので、今日は自信を持ってレースに挑むことができました。もちろん、表彰台に立てなかったのはとても残念ですが、4位という結果には満足しています。表彰台争いに加われなかった要因の1つは、ザルコ(ヤマハ)をパスするのに時間がかかりすぎたことでした。今日は、とても快適に走ることができました。前戦アルゼンチンGPで3位。今大会は4位。2戦連続でいいレースができて、気持ちよくヨーロッパラウンドに挑むことができます。とても楽しみです」ジャック・ミラー (MotoGP 10位)「今日はスタートからいいスピードがありました。ただオーバーテイクがとても難しく、なかなか前に出ることができませんでした。その理由は低速コーナーでタイムをかなり落としてしまったからです。そのため、その遅れをブレーキングゾーンで取り戻すのは簡単なことではありませんでした。唯一できることはロレンソ(ドゥカティ)がミスをすることを願うことでした。そしてレース終盤ではフロントの感触がなくなってきました。最後まで抜けず残念でしたが、今回もいい結果でした。トップ10でフィニッシュしてポイントも獲得しました。そして多くのことを学ぶことができました」ティト・ラバト (MotoGP 13位)「今回の結果はうれしいです。序盤、少しゆっくり走ったことで多くのことを理解することができました。そして、レース終盤は徐々にペースを上げることができました。今日は普通のコンディションだったし、そういうコンディションで、上位のライダーたちに近付くことができたのは自信になりました。最初の3戦でポイントを獲得しました。とてもいいスタートです。そして次のホームレースのへレスへ向けていい後押しになりました」関連:【MotoGP】 第3戦 アメリカズGP:マルク・マルケスが5年連続で優勝
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