MotoGP タイGPの予選は、午前中は雲の多い天候だったが、午後は青空が広がり、熱帯の強い日差しの中で行われた。午前中に行われたFP3では、初日4番手とまずまずのスタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、初日のタイムを更新できず11番手に後退し、Q1からの予選となった。14台が出場したQ1では、上位2台がQ2に進出できる。そのためし烈な戦いとなるが、マルク・マルケスは、初日のFP1でマークした1分30秒523を上回る1分30秒038でQ1トップに浮上し、Q2進出を果たした。
そして、休む暇もなく行われたQ2では8番手タイムをマーク。1分30秒133とQ1のタイムを更新することができなかったが、8番グリッドを獲得した。 チャーン・インターナショナル・サーキットでは、これまで2度グランプリが開催されているが、マルク・マルケスは18年、19年と2連覇を達成している。19年の大会では、1分29秒931で予選3番手から決勝で優勝しているが、3年ぶりの開催となった今大会は、右腕の再手術から復帰して3戦目ということもあり、3年前のベストタイムを更新することはできなかった。 前戦日本GPは予選でPPを獲得。決勝は4位だった。今大会は3列目からのスタートになるが、完走を目標に一つでも上のポジションを目指す。 チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、マルク・マルケス同様、フリー走行では初日のFP1のタイムを更新できず総合19番手。Q1からの予選では9番手に終わり19番グリッドが確定した。今大会はタイヤのグリップをうまく引き出せず苦戦している。決勝日朝のウォームアップで最後の調整に挑み、追い上げのレースに挑む。 アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)もポル・エスパルガロ同様、グリップを見いだせず、フリー走行20番手。そしてQ1からの予選では10番手に終わり20番グリッドから決勝に挑む。第15戦アラゴンGPの決勝で転倒し、右手小指と人差し指を負傷、連戦となった第16戦日本GPで右手の状態が悪化して今大会欠場の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)の代役として出場の長島哲太は、フリー走行23番手、Q1からの予選では12番手に終わり22番手だった。21年からRC213Vのテストを担当する長島は、実戦に参加するのは日本GPに続き2戦目。決勝では、ポル・エスパルガロ、アレックス・マルケスとともに追い上げのレースに挑む。マルク・マルケス(Repsol Honda Team)「最終的な結果は、今日の目標には少しだけ届きませんでした。でもポジティブに考えます。思ったように走り始めることができたし、本当にプッシュすることができました。予選ではベストラップをマークした周回に転倒しそうになりましたが、何が起きたのか分かっていますし、どのように直すべきかも分かっています。FP3では、最終コーナーで危ない瞬間があり、結果的にQ1からの予選になってしまいました。でも経験を重ねていき、もっともっと自分たちをテストしていきます。明日のレースは少し興味深いです。ポジションを上げるために、いいスタートを切らなければなりません。なぜなら、いいペースがあっても、ここはオーバーテイクが難しいからです」ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)「今話せることはあまりありません。僕たちは今問題を抱えていて、それを解決しようと取り組んでいます。簡単な週末ではないことは明らかですが、決してあきらめません。マシンに乗るたびに努力を続けます。明日はウエットになってもドライになっても、とても長いレースになると思います。どんなことも起こり得ます。スタートから何が起きるか様子を見たいと思います」アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)「今日は少し前進できましたが、これが僕らの現実であり、このマシンの現状です。グリップレベルにかなり苦しんでいます。特にFP4は最悪でした。そして予選では同じパッケージのHonda勢と走行することになりました。明日は長いレースになります。ポジションを上げられることを信じて、プッシュし続けます」長島哲太(LCR Honda IDEMITSU)「FP4は、24台中20番手までポジションを上げることができたので、かなり満足しています。もてぎはタイムスケジュールが大幅に変わり、FP4がなかったので、今回が初めてのFP4でした。レースペースはそれほど悪くありませんし、トップとはそれほど離れていません。予選では、もう少し前進できたと思いますがミスをしてしまいました。うまくまとめることができていたら、もっと前のポジションからスタートできたと思います。ここまで一歩一歩前進してきました。ラップタイムもよくなってきているのでうれしいです。明日が楽しみです。いいレースペースをつかみ、ミスをせず、ベストを尽くしたいと思います」
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