ドゥカティ・デスモセディチGPを駆るプラマック・レーシングチームのホルヘ・マルティンがMotoGP初優勝2021 MotoGP 第10戦のスティリアGPが、8月8日にオーストリアのレッドブルリンクで開催された。ドゥカティ・レノボ・チームにとって、今回のレースは不運な結果となった。フロントローの2番グリッドからスタートしたフランチェスコ・バニャイアは、その後すぐにトップに立ったが、数周後に発生したアクシデントによりレースは赤旗中断となった。
アクシデントの処理が終わると、レースは27周に短縮されて、最初の予選ポジションから再スタートとなった。しかし、再スタート後、“ペッコ”バニャイアは最初と同じマシン・フィーリングを掴むことができずに苦戦。徐々にポジションを落として9位でフィニッシュした。しかし、その後、トラックリミット違反による3秒のペナルティが課され、最終的に11位となった。チームメイトのジャック・ミラーにとっても不運なレースとなった。再スタート後、ミラーは、わずか数コーナーでトップに立ったものの、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、ジョアン・ミル(スズキ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)にオーバーテイクを許し、再び全力でプッシュする展開となった。その後は、クアルタラロとのギャップを徐々に埋めたものの、残り10周でクラッシュしてリタイアを余儀なくされた。しかし、スティリアGPでトップチェッカーを受けたのは、ドゥカティ・マシンだった。このレースでは、ドゥカティのファクトリー・サポート受けるプラマック・レーシングチームから参戦し、今シーズンから最高峰クラスに昇格したばかりのホルヘ・マルティンがMotoGP初優勝を果たした。第10戦終了時点で、バニャイアはポイントリーダーと58ポイント差でライダーズ・ランキング4位、合計100ポイントを獲得したミラーは5位となっている。ドゥカティおよびドゥカティ・レノボ・チームは、コンストラクターズおよびチーム・ランキングの両方で2位につけている。フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム #63) 11位「今日のレースには本当にがっかりしている。フロントタイヤのフィーリングはあまり良くなかったが、最初のスタートは完璧だった。しかし、再スタート時にはリアの感覚が最初と違っていて、同じように走ることができなかった。また、ロングラップペナルティを受けなかったために3秒のペナルティを課されてしまったが、レース中にそのような指示は受けていない。今日は確実に優勝争いができると思っていたので残念だ。来週のレースでは、再び優勝を目指したい」ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム #43) リタイア「今日は、表彰台にあと少しで手が届くところまできたが、クラッシュしてしまった。最初のスタートはうまくいかなかったが、再スタート時はマシンのフィーリングが良くなった。クアルタラロにパスされた後は、全力でプッシュして、ペースを掴むと彼に追いつくことができた。残念ながら、彼とのギャップが縮まったときに、突然フロントのグリップを失ってしまった。本当に悔しい。チームにも申し訳ないと思っている。しかし、気持ちを切り替えて、来週のレースでは良い結果を出せるようにしたい」MotoGP第11戦のオーストリアGPは、1週間後の8月13日~15日に、今回と同じレッドブルリンクで開催される。
全文を読む