2019 MotoGPシーズンの最終戦となる第19戦のバレンシアGPが、11月17日にリカルド・トルモ・サーキットで開催され、ドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾが4位でフィニッシュした。2列目からスタートしたドヴィツィオーゾは、5周目にアレックス・リンス(スズキ)をパスし、ドゥカティ・プラマックのジャック・ミラーを追撃。その後、リンスのアタックを退けて、4位でチェッカーフラッグを受けた。
チームメイトのダニーロ・ペトルッチは、14周目にクラッシュしてリタイアとなった。スタートでいくつかポジションを落としたペトルッチは、前を走るマシンとともにペースを上げるものの、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)をパスした後のターン6でクラッシュしてレースを終えた。ペトルッチは、2019年のMotoGPシーズンを、過去最高となるライダーズ・ランキング総合6位で終了した。このレースにワイルドカード参戦したドゥカティ・テスト・チームのミケーレ・ピッロは、体調不良によりスタート直後から本来のパフォーマンスを発揮することができず、4周目にピットに戻ってリタイアとなった。ドゥカティ・チームは、チーム・ランキング2位、コンストラクターズ・ランキング3位でシーズンを終了した。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム #04) 4位「全体として見ると、レース・スピードには満足している。非常にコンスタントなペースで走行して、最終的にマルケス(マルク:ホンダ)との差もそれ程大きくは開かなかった。3番手を走っていたミラーを捉えようとしたが、彼は非常にうまくライディングしていて、いくつかの場所では僕よりも速かったのでオーバーテイクすることができなかった。彼は、表彰台にふさわしい走りをしたと思う。前戦のセパンでも、ここバレンシアでも、僕たちのペースは速かったので、納得してシーズンを終了することができる。ライダーズ・ランキングでも2位を確定することができた。残念ながらマルケスとの差は大きく開いてしまったが、バルセロナとシルバーストンでは他のマシンのクラッシュに巻き込まれてポイントを獲得できなかったにもかかわらず、ランキング3位のライダーに大きな差をつけることができた」ダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム #09) リタイア「チームにとって重要なレースだったので、今回の結果は非常に残念だ。スタートのときにローンチコントロールが作動しなかったため、いくつかポジションを落としてしまった。その後の数周でポジションを挽回して、非常に良いペースで走っていたが、ロッシをパスした後にクラッシュしてしまった。理由はよく分からない。このような形でシーズンを終了することになって悔しい。それでも、これまでのMotoGPキャリアの中では最高の結果を残すことができた。様々な部分でまだ改善が必要なことは分かっているが、新しいシーズンが始まるのを今から楽しみにしている」ミケーレ・ピッロ(ドゥカティ・テスト・チーム #51) リタイア「ポジティブな1日にすることができなかった。体調が優れず、スタート直後からレースを台無しにしてしまった。フォーメーション・ラップの時点から血圧が低下し、スタートしてからは気分が悪くなったので、ピットに戻ることにした。今日の目標はトップ10に入ることだったので、がっかりしている。今日はそれが出来ると感じていたし、それ以上の結果を残すことも可能だと思っていた。残念だが、現実を受け入れるしかない。来年また挑戦したい」11月19日(火)と20日(水)には、今回のレースと同じリカルド・トルモ・サーキットに再びMotoGPライダーが集結して、2020年のシーズンに向けて2日間のテストが行われる。