FIA(国際自動車連盟)は、今週末のF1マイアミGPで、マイアミ・インターナショナル・オートドロームの3つのDRSゾーンのうち2つのゾーンの長さを短縮することを選択した。3つのDRSゾーンの位置は昨年と同じだが、最初の2つのアクティベーションポイントは2022年に比べてさらに上方に移動している。
最初のゾーンはターン9と11の間に位置し、2番目のゾーンはターン16と17の間にある。DRSアクティベーションポイントをさらに上方に移動させたことで、両ゾーンは75メートル短縮され、この変更によりオーバーテイクの機会が減少する可能性が高い。なお、短いスタート/フィニッシュストレートのスタート地点にある最後のDRSゾーンアクティベーションポイントに変更はない。この変更は、先週バクーでF1ドライバーのほぼ全員一致の抗議を受けたなかで行われる。バクーでは、FIAがメインDRSゾーンを大幅に短縮し、F1ドライバーはスプリントとグランプリのオーバーテイクに大きな影響を与えたと主張している。さらに、バクーでの変更はFIAがドライバーと相談することなく行われたものであり、GPDAのディレクターであるジョージ・ラッセルはこの一方的な決定を非難している。「今年は去年よりもオーバーテイクが難しくなっていると思う」とバクーでジョージ・ラッセルは語った。「F1が導入した当初のレギュレーションからクルマが進化するにつれて、オーバーテイクはより難しくなっている。そして、明らかにDRSゾーンも短縮されたけど、それはドライバーの意見は全く反映されていない」「それを聞いて、僕たちがそのループにいなかったことに、また少しがっかりしている」マイアミで実施されたDRSの変更について、ドライバーたちに相談があったかどうかは不明だが、バクー同様、相談はなかったと思われる。ラッセルは先週「このスポーツをエキサイティングな要素から、そして安全面からも向上させるためには、もう少し協力的な取り組みが必要だ」と指摘した。