2024年F1 メキシコGP初日のフリー走行を公式タイヤサプライヤーのピレリが振り返った。この日のトップ3タイムは、2回目のセッションで記録された。最速は、C4プロトタイプでパフォーマンス走行を行ったフェラーリのカルロス・サインツ(1分17秒699)だった。2番手は、C5プロトタイプで1分17秒877を記録したマクラーレンのオスカー・ピアストリだった。3番手は、標準仕様のC5を使用した角田裕毅が1000分の1秒差で続いた。
FP1の最速はジョージ・ラッセル(メルセデス)で、ソフトタイヤを履いて1分17秒998を記録した。コース上での一日最初のセッションでは、5人のルーキー、オリバー・ベアマン(フェラーリ)、キミ・アントネッリ(メルセデス)、パトリシオ・オワード(マクラーレン)、フェリペ・ドルゴビッチ(アストンマーティン)、ロバート・シュワルツマン(ザウバー)を含むすべてのドライバーが、ハードコンパウンドのタイヤでスタートし、その後ソフトタイヤに交換した。コース上のデブリを撤去するために1度、ウィリアムズのベッテルとアレックス・アルボンが接触したために1度、計2度の赤旗が提示され、これによりトラックタイムは20分間減少した。FP2の序盤では、ラッセルがコースアウトしたため、セッションは4分長く赤旗が出され、合計24分となった。しかし、このセッションはイン・コンペティション・テストに対応するために90分間に延長されていたため、ほぼすべてのプログラムが完了した。FP2の最終パートでは、最初のセッションに参加しなかった5人のレースドライバーが、最初のセッションで失った時間を一部取り戻すためにミディアムタイヤをセットで走らせることができた。ただし、FP2ではすべてのドライバーが、このイベントで使用可能なC4またはC5のいずれかで、ショートランとロングランを少なくとも2回ずつ実施することができた。シモーネ・ベラ(ピレリ1 チーフエンジニア)「我々にとって非常に重要なセッションであり、盛りだくさんのプログラムだった。週末の残りの時間で可能な限り多くのデータを収集する必要があっただけでなく、何よりも、2025年シーズンのソフトコンパウンドに関しては、この公式テストがコンパウンドの選択を最終決定する最後の機会だったからだ。合計150分のうち、本来利用可能であるべき44分が3回の中断によって失われたため、我々にとっても、またこのテストの実施にご協力いただいたチームの皆さんにとっても、決して楽な作業ではなかった」「メキシコシティでのレースウィークエンドに関しては、想定していたものに比べると、驚くようなことはほとんどなかった。何よりもまず、最初のセッションでは、ほとんどグレイイングが発生しなかった。確かにロングランはあまり多くなかったが、過去にグレイニングが重要な役割を果たしていたコースでは、これはすでにポジティブな兆候である。 気温はほぼ同じだったが、トラックは最初から速く感じられ、タイムは昨年よりも大幅に速かった。 パフォーマンスの進化は著しく、FP2では徐々に夕闇が迫るにつれ気温が大幅に低下した」「イン・コンペティション・テストに関しては、20台のマシンが同じ条件で走行し、同時に異なるオプションを比較できる機会は滅多にないため、多くのデータを収集できたことは明らかだ。正確な分析が必要だが、それでも最初の兆候は現れている。まず、新しいコンパウンドは概して現行のものよりもメカニカル耐性が高いことが証明され、これによってグレイニングが軽減されるはずだ。さらに詳細に掘り下げていくと、パフォーマンスとデグラデーションの両面でかなり有望な改良型C4オプションがいくつか見られた。C5に関しては、デグラデーションをより多く含むと思われるソリューションがある。C6に関しては、明らかに優れたと思われるものがあるが、2025年レンジのC5と比較してどのように位置づけるかを検討する必要がある」
全文を読む