メルセデスF1は、次戦スペイングランプリのカタロニア・サーキットに挑む際に、今シーズンの進歩を問う「究極のテスト」に直面することになると元F1ワールドチャンピオンのデイモン・ヒルは評決する。ジョージ・ラッセルは、前戦カナダグランプリでチームにとって20戦ぶりのポールポジションを獲得。ラッセルはそれを勝利につなげることはできなかったが、ここ数カ月の着実な発展が今や実を結び始めていることは明らかだった。
特に、モナコでラッセルのW15に装着されていた新しいフロントウイングを手にしたルイス・ハミルトンは、マシンのハンドリングに久しぶりに満足していると語ったが、最も重要なQ3で後退し、レースでは4位に終わった。メルセデスが最後にポールポジションを獲得してからどれだけの月日が経ったかを振り返り、1996年のチャンピオンであるヒルは「信じられないことだ」とSky Sports F1のポッドキャストで語った。「特にルイスは非常に幸せそうだった。これは初めてではない。彼はフリー走行セッションや金曜日などには非常に幸せだと言っていたが、予選になるとその気持ちは薄れてしまったようだ」「しかし、ジョージは与えられたマシンで素晴らしい仕事をしてポールポジションを獲得した。マシンはコース上での印象も良かった」メルセデスはもはや「神経質」ではないデイモン・ヒルは、カナダグランプリの週末を通して解説を務めたジャック・ビルヌーブの発言に言及し、「ジャックは、マシンが安定しているように見えたと言っていたが、その通りだった」と付け加えた。「マシンは神経質なようには見えなかったし、ポーパシングも起こらず、少し縁石を使えているように見えた」「だから彼らは快適で、満足している。新しいフロントウィングは、空力特性をすべて調和させ、パフォーマンスを向上させたようだ」しかしヒルが述べたように、半永久的なモントリオールのコースは、低速シケインが区切られた長いフルスロットルセクションがある珍しいレイアウトのため、「異例」だ。今月末に開催されるスペイングランプリの会場は、それとは対照的で、マシンのパフォーマンスを真に試す場となる。もしバルセロナでマシンがパフォーマンスを発揮できるなら、一般的にどのサーキットでもよく走行できるとよく言われている。「次のレースであるバルセロナにあのマシンで行くことは、彼らの進歩の度合いを測る究極のテストとなるだろう」とヒルはメルセデスについて語った。「バルセロナはまさに風洞のような場所だ。そこでは、中高速域で純粋に空力性能が問われる」