メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、昨年のフェラーリのF1エンジンのレベルに駆り立てられて“燃え尽き症候群”になるくらい仕事をした結果、パフォーマンスが飛躍的に向上したと皮肉った。フェラーリは今シーズンのF1エンジンのパフォーマンス低下について、自分たちも含めて全エンジンメーカーが影響を受けた昨年末にFIAが発行した技術指令が原因だと語っていた。
しかし、トト・ヴォルフは、フェラーリの失速はそれ以上に大きいと指摘。メルセデスは、昨年圧倒的な速さをみせたフェラーリのF1エンジンを目の当たりにして、必死になって開発を進めた結果、パフォーマンスが大きく進化を遂げたと説明した。「技術指令の影響があったというのは完全にでたらめな話だ。PUには明確なレギュレーションがある」「オースティンで技術指令が出され、何が許可され、何が許可されないかが明確にされた。それは重要なことだが、レギュレーションを確実に遵守している場合、それに驚くべきことではない」「このストーリーで皮肉なのは、一部のライバルによって我々が完全に新しいレベルに追い込まれたということだ。コースで競争力を発揮できるように燃え尽き症候群になるくらい研究と開発を行なった」「それによって、2019年から2020年にかけてパフォーマンスが大幅に向上したと思う。昨年に必要なものであり、私にとっては少し皮肉ことだ」