メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、今ではメルセデス、フェラーリ、ホンダ、ルノーのF1エンジンの性能はほぼ同等だと考えている。メルセデスは、F1にV6ターボハイブリッドが導入されて以降、最強のF1エンジンを誇りグリッドを支配してきた。だが、近年ではフェラーリがパフォーマンス面でメルセデスを上回ったとされ、ホンダとルノーもその差を縮めていると考えられている。
だが、トト・ヴォルフは、4つのエンジンメーカーのパワーマンスにほとんど差はないと感じている。「たとえば、昨年、フェラーリは我々よりもはるかに強力なエンジンを持っていた」とトト・ヴォルフは語る。「おそらく今年のそうかもない。だが、我々はまだそれを目にしていない。実際に彼らがどれくら優れているかが本当に示されるのは予選とレースでだ」トト・ヴォルフは、メルセデスF1がドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権を6連覇していたとしても、チームを弱者と描写することで評判を築いてきた。トト・ヴォルフは、その悲観的な態度が効果的であると考えている。「私は未処理を埋め合わせなければならないという考えから、常に少し悲観的に見ている」とトト・ヴォルフは説明する。「最終的に、我々は信頼性の高い強力なエンジンを生み出さなければならないし、それが十分に優れていることを願っている」そして、トト・ヴォルフは、今ではメルセデス、フェラーリ、ホンダ、ルノーのすべてエンジン部門が拮抗していると考えている。「ホンダとルノーも除外していない」とトト・ヴォルフは語る。「現在、すべてのエンジンサプライヤーはほぼ同じレベルにあると思う」2020年のF1世界選手権は7月3日から5日までオーストリアで再開する。F1チームは延長されたシャットダウンからすぐに活動のど真ん中に放り込まれるため、F1エンジンの信頼性がさらに重要になるとトト・ヴォルフは考えている。「新しいカレンダーとコロナ危機は我々全員に大きな課題を提示する」とトト・ヴォルフは語る。「たとえば、最初の数戦では信頼性が重要な側面となるだろう。マシンはオーストラリアのコンテナから直接出てくる。また、テストベンチを走らせる時間もほとんどない」「だから、我々は本当にすべてのセッションを最大限に活用する必要がある」