エンジン性能でフェラーリとルノーに対してアドバンテージを築いているメルセデスだが、エンジンは今シーズンのF1マシンのパフォーマンスにおける決定的な要因ではないと考えている。メルセデスのワークスチームは、2014年シーズンここまで11戦中9戦で優勝。ポールポジションもメルセデス以外では、カスタマーのウィリアムズだけとなっており、コンストラクターズ選手権でも、メルセデスエンジン勢はトップ6に4チームが入っている。
しかし、メルセデスの技術責任者を務めるパディ・ロウは、同チームの優位性は、今シーズン導入された新しいハイブリッド規約によってエンジンがマシンパフォーマンスにおける決定的な要因になったからだとは考えていない。「これらのクルマは、システム効率が重要であり、個々のエレメントではない」とパディ・ロウはコメント。「それをいかにまとめるかが重要だ。パワーユニット、パワーユニットの効率、空力などの全てをまとめるということだ」「パッケージにおけるパワー、空力、サスペンション、ウェイトという観点での総合的な効率性だ」「我々のクルマはとても速い。パワーユニットがそれほど速くはないクルマもいる。全体的なシステムだ」パディ・ロウは、フェラーリとルノーとのパワー差の多くは、それらのメーカーが短期的に経験した問題によるものだと予想。その上でメルセデスの安定した改善が、ライバルが成し遂げたゲインを覆い隠していると考えている。「不足の多くはパワーユニット面だった。皆さんは、そのどれくらいが根本的なもので、どれくらいが彼らが管理するために学ぶ必要のある短期的な問題であるかを疑問に思うだろう」「私は、多くが短期的なものであり、克服されたと考えている」「我々は非常に多くの異なるエリアをプッシュしているし、彼らがどのエリアをプッシュしているかはわからないので、把握するのは難しい」「我々は自分達のプログラムに集中しているし、レース毎にクルマを改善させるために懸命にプッシュを続けている」「私は、我々が十分なギャップを維持していることに満足している」
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