マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、2019年にマクラーレンとしてインディカー・シリーズに参戦することを“真剣に検討している”と述べ、その際には「またホンダとレースをしたい」と語った。マクラーレンは、早ければ2019年からインディカーへのフル参戦を本格的に検討しているとされており、インディカー参戦時に提携するチームの最有力は、昨年のインディ500にフェルナンド・アロンソが参戦した際に組んだアンドレッティ・オートスポーツだとされている。
先週末、ザク・ブラウンは、マクラーレンのF1レーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエ、そして、最近チームのコンサルタントに就任した2度のインディカーチャンピオンでインディ500のウィナーでもあるジル・ド・フェランとともにインディカーのレースが開催されたデトロイトを訪問。アンドレッティ・オートスポーツのオーナーであるマイケル・アンドレッティと会っていた。今週末のF1カナダGPでは、そのマイケル・アンドレッティがザク・ブラウンのゲストとしてマクラーレンのパドックを訪れている。「我々は真剣にインディカーを検討している」とザク・ブラウンはモントリオールでコメント。「かなり時間をかけて適性評価を実施している。以前にも話したように、偉大なる歴史を持つマクラーレンが他の形態のモータースポーツに参入する場合は、まずは何よりもF1活動を妥協しないようにする必要がある。それができないようであれば考えることはない」「商業的に生き残れなければならず、競争力を発揮できると実感し、ブランドに適したものである必要もある。それらの項目のほぼすべてではなく、すべての項目をチェックできなければならない」「適性評価はまだ終えていないが、いい形になりそうなので、2019年に向けて準備を進めるためにも、今後数カ月で決断を下すつもりだ。4つの要素、すべてに問題なくチェックできると確信できれば、おそらくは前に進むことになるだろう。ただし、まだ旅路に出てはいない」ザク・ブラウンは、インディカーにエンジンを供給するホンダとシボレーの2つのライバルメーカーの両方と会っている。昨年、マクラーレンはホンダとのエンジンプログラムで決裂しているが、ザク・ブラウンはインディカーでホンダと再会することをためらうことはないと語る。「2つのエンジンメーカーがあり、両社ともインディカーで素晴らしい仕事をしている」とザク・ブラウンはコメント。「そして、我々はホンダと再びレースをしたいと思っている。彼らは素晴らしいエンジンを造っているし、インディカーの多くのレースで勝利を収めている。だから、最終的にそれが我々が向いている方向であるならば、ホンダと再びレースをすることを躊躇しないだろう」一方、今シーズン末でマクラーレンとの契約が期限を迎えるフェルナンド・アロンソは、F1を引退してマクラーレンとのインディカー参戦に転向するとも噂されている。今週末、モントリオールでF1参戦300レース目を迎えているフェルナンド・アロンソだが、2013年から勝利から遠ざかっており、ここ数年はフラストレーションを抱えている。 噂では、マクラーレンがインディカーに参戦する場合にフェルナンド・アロンソはチームに残留し、その間にマクラーレンがF1で競争力を取り戻すことができれば、F1に復帰するというオプションが契約に盛り込まれるとも言われている。ザク・ブラウンは、フェルナンド・アロンソとの交渉は現在進行中だと語る。「フェルナンドとは話をしているところだ」とザク・ブラウンはコメント。「彼も言っているように、昨年の今頃から話を始めた。彼は長くF1で戦っており、これまで以上にドライブを楽しんでいる。彼は今までで最も優れた走りを見せていると思っている」 「ドライバーズ選手権以上にコンストラクターズ選手権を多く制したいと彼も指摘しているし、F1には少しフラストレーションを抱えていると思う。彼はF1を愛しているし、世界耐久戦も愛している。デイトナもそうだ。だから、どういう形でもフェルナンドをマクラーレンにとどめておければと願っている」
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