2025年F1カナダGPでランド・ノリスとオスカー・ピアストリがチーム内接触を起こした件について、マクラーレンF1チーム代表のアンドレア・ステラは、「チームメイト同士の接触は決して許されるものではない」と厳しい見解を示した。終盤の4位争いの中、ノリスは一度ヘアピンで前に出たものの、再びピアストリに抜き返される展開に。再度オーバーテイクを試みたノリスは、メインストレートでピアストリの背後に接近しすぎ、マシンの後部に追突。ノリスはリタイア、ピアストリはセーフティカー導入下でのピットストップ後に4位を維持して...
レース後、ノリスは「自分のミスだった」と非を認め、チームにも謝罪。スチュワードからも「接触の責任はノリスにある」として5秒加算ペナルティを科された。F1 TVのインタビューでステラは次のように語った。「我々はマクラーレンのマシンが接触する姿を見たくないし、ましてや2台のマクラーレン同士が絡むなんてあってはならない。このような状況は、チームとして容認できるものではない」その一方で、事故後すぐに謝罪したノリスの態度には一定の理解を示した。「ランドがすぐに非を認め、チームに謝罪したことは評価している。これで一旦リセットできたと考えている。彼にとっても、このレースは大きな学びとなっただろうし、チャンピオンシップ上でも代償を払うことになった」「彼の事故直後の姿勢は素晴らしかった。だから、また次のレースへと進んでいく」ノリスはピアストリとの接触でマシンにダメージを負い、モントリオールでのレースをリタイアしたマクラーレンでは、いわゆる「パパイヤ・ルール(チーム内でのフェアなレース運びの指針)」を重視しているが、今回の一件がその姿勢に影響を及ぼすかと問われると、ステラは次のように回答した。「今回の件で方針が変わることはない。あくまで『判断ミス』だった。意図的な行動ではなく、前車との距離感を誤っただけだ」「もしランドが異なる反応を見せていたら、もっと深刻な話し合いになっていただろう。しかし彼はすぐに自分の誤りを認識し、今回の件が自分とチーム、そしてオスカーに大きな影響を及ぼす可能性があったと理解していた」また、マクラーレンのCEOザク・ブラウンもSNSを通じてコメントを発表。「メルセデスとキミ(・アントネッリ)、初表彰台おめでとう。チームのピット作業も素晴らしかったし、ドライバーたちの速さも申し分なかった」「そして…起きてしまった。ランド、率直な謝罪に感謝する。オスカーもよく頑張った。我々は学び、共に次へ進む」このように、チームとしてはノリスのミスに厳しく向き合いながらも、誠実な対応を評価し、再出発の姿勢を強調している。