マクラーレンF1は、2023年F1マシン『MCL60』のシェイクダウンを完了。動画を公開したが、徹底的にフロア周りのソリューションを秘密にしている。昨年、バーレーンでのテストと開幕戦でブレーキのオーバーヒートに見舞われ、散々な結果に終わったマクラーレンだが、今回は同じようなトラブルが起きないようにと努力を重ねている。
2023年のサキールでの開幕戦までに1回しかテストがないことをよく理解していたマクラーレンは、火曜日にバーレーンを2日間のフィルミングデーのうち1日のために予約し、新車MCL60がドラマなしに走れるかどうかをチェックした。撮影を兼ねたこの日の走行は最大100kmに限られたが、マクラーレンが木曜日からの本格的な走行前に対処すべき問題がないかどうかを知るには十分なものだった。走行後、ランド・ノリスはこの日がマクラーレンにとって、昨年のように後手に回ることなくテストを開始するために不可欠な日であると感じていた。「特に、今シーズンは昨年よりもいいスタートを切る必要があるため、今日は僕たちにとって非常に重要な日だった」とランド・ノリスは説明した。「これまでのところ、まさにその通りになっているし、チームが満足していることをうれしく思う。スムーズにスタートできるようにするためには、多くのハードワークが必要だ。信頼性から始めて、すべてをあるべき場所に仕上るためにね。彼らはまさにそれをやったので、とても重要なことなんだ」このシェイクダウンは、マクラーレンが新型車のデザインの秘密のいくつかをまだライバルに明かさないように細心の注意を払ったこともちょっとした好奇心をそそる出来事だった。走行後に公開された新型MCL60の映像や写真は、新世代F1マシンのパフォーマンスにとって重要な部分であるフロアエッジの細部を具体的に分析できないように慎重にフレームが組み立てられた。さらに、コースの中でフロアデザインがはっきり見える角度でマシンを撮影した際には、マクラーレンは意図的にその部分をボカしている。マクラーレンだけでなく、レッドブルも新車RB19の外観をほとんど明らかにしておらず、今年に入ってからほとんど何も公開していない。今月初めにニューヨークで開催されたイベントでは、レッドブルは、昨年のRB18を土台にしたショーカーを発表したが、新型RB19のシェイクダウンで公開された唯一の画像は、最新のマシンに加えられた変更の具体的な詳細を提供しないよう大きく制限されていた。