マクラーレンのパフォーマンスディレクターを務めるアンドレア・ステラは、ライバルチームはピレリのタイヤがコース上のパフォーマンスに与える影響について誇張していると非難している。今年、ピレリはドライバーがよる激しくプッシュできるようにすることでレースを改善するためにトレッドの薄いタイヤを導入したが、フェラーリ、レッドブル、ハースは、新しいコンパウンドがメルセデスに有利だと感じている。
特にハースは厳しいシーズンを過ごしており、VF-19の問題を解決することに苦労。その最たる原因としてピレリのタイヤを指摘している。F1チームは、昨年仕様のタイヤに復帰することについて議論したが、条件となる70%の支持を得ることができず却下された。マクラーレンはそれに反対したチームのひとつだが、今季は2014年以来のベストシーズンを過ごしており、ライバルチームがタイヤを過度に批判していると考えている。「間違いなく、タイヤは難しい問題であると言わざるを得ないが、傾向もあると思う。ある程度の野心があり、特定の成果がある。その違いをタイヤのせいにする傾向があるのだ」とアンドレア・ステラはコメント。「それはあまりに単純すぎると思うし、人々は自分が達成したことについてより公正な質問をすべきだ。『ここが我々の望んでいる場所であり、ここが実際の我々のいる場所だ。その差を差し引けば……それはタイヤということにある』というような単純な差し引きの問題ではない「このビジネスで何かを理解していない場合、何年か良い年があるかもしれないが、支配することはできない」今年マクラーレンに加わったチーム代表のアンドレアス・ザイドルも、タイヤを理解することは仕事の一部だと語る。「このカテゴリーで何度も質問を受けているが、どのカテゴリーでもタイヤに何が起こっているのかを理解することは仕事の一部だ」とアンドレアス・ザイドルは語る。「我々の問題が他のチームが直面している問題と比較してどれだけ大きいのか正確にはわからない。だが、一部のチームはタイヤについてもっと声高に言っている」マクラーレンにテクニカルディレクターとして到着したばかりのジェームズ・キーも、ピレリタイヤを理解することは難しいことだと認める。「来年何が起こるかを完全に予測できない場合がある」とジェームス・キーはコメント。「ピレリは、良い仕事をしてアブダビなどでテストするためのタイヤを我々に提供してくれているが、それは冬季テストやシーズンで直面するものとはまったく異なるタイプのトラックだ」「チーム内には非常に優れた専門知識があるが、タイヤの扱い方をできる限り理解し、タイヤの動作を予測し、週末を通してその見解を変更していくことが徹底したアプローチだ」個人的なレベルでは、タイヤマネジメントの競争力を高めるための特定の事柄があるので、来年に向けては良い基準点だ。来年以降も継続していく必要のあるものだ。そしてそれを維持することが重要だ」「これは、すべてのチームに共通する数少ないことのひとつだ。だから、マシンが機能していないという理由だけで、タイヤを変更するべきだと言うのは、犬が尻尾を振るようなものだ」