マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、ハースがフェラーリとのパートナーシップで開発したF1の“Bチーム”モデルは、チャンピオンシップ候補として戦うことに初めから“タオルを投げている”に等しいと考えている。ハースは、2016年のF1参入前にフェラーリと緊密な技術パートナーシップを締結。最新のパワーユニット、ギアボックス、サスペンションコンポーネントに加え、自社生産が求められないレギュレーションに掲載されていないパーツを購入してマシンを組み上げた。
ハースとフェラーリの提携は合法であるが、いくつかのチームはハースのアプローチに対し、コンストラクターとしての正当性を疑問視している。ザウ・ブラウンは、ハースのやり方の利点を認識しるとしつつも、F1とF1Aに“Bチーム”モデルの明確化と制限を望んでいると語る。「ハースはリソースとレーシングチームがいかに若いかを考えれば、本当に素晴らしい仕事をしていると思う」とザク・ブラウンはコメント。「リバティメディアは“Bチームビジネスモデル”に対処していくことになると思う。なぜなら、ビッグチームがBチームから恩恵を受けることができるからだ」「その恩恵は、技術面、政治、我々が目にしてきた人々が疑わしいと信じているコース上の活動などあらゆることに及んでいる」「その3つのシナリオは、F1について重要であるだけでなく、スポーツの健全性のためにも変更する必要があると思っている。そして、私はそうなっていくと信じている」「リバティメディアは、彼らの計画のなかで、Bチームへの対処とどの程度までBチームになれるかを考えている」ザク・ブラウンは、“Bチーム”のアプローチには技術面と財政面の両方で利点があると考えているが、その関係性には大きな欠陥があると強調する。「BチームはAチームと決して競争することができないというのが我々の信念だ。そのビジネスモデルに取り組むことで、短期的には素早く高い競争力をつけ、財政的に優れた提案になるかもしれないが、チャンピオンシップ競争者としてレースをする望みを諦めていると私は思う」「したがって、Bチームのステータスになるとは、チャンピオンシップ競争者になることにタオルを投げ込んでいることになるだろう」「新しいF1の世界では、リバティメディアが、全てのチームがチャンピオンシップを争い、もしくはより同等なプレイングフィールドで戦える公平かつ平等な機会を得られるよう取り組んでいくことが重要だと考えている」昨年、マクラーレンは、ハースから31ポイント差のコンストラクターズ選手権6位でシーズンを終えている。