マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、2019年のドライバーとしてダニエル・リカルドと“あと少し”で契約できるところだったと考えている。今シーズン末でレッドブルとの契約が期限を迎えるダニエル・リカルドは、メルセデスやフェラーリへの移籍が噂されていたが、両チームへ移籍する可能性が低くなったことで、レッドブルに残留するのはほぼ確実だとみられていた。
しかし、8月3日(金)、ダニエル・リカルドが今シーズン限りでレッドブルを離れ、2019年からルノーに移籍することが電撃発表された。F1フランスGP前にはダニエル・リカルドのマクラーレン加入が噂されていた。ザク・ブラウンは実際に交渉が行われており、“もう少し”で契約できそうだと考えていたことを明らかにした。「彼とは何度か交渉を場を設けた。我々はダニエルの大ファンだ」とロス・ブラウンは RACER にコメント。「彼は素晴らしい人物だと思うし、素晴らしいレースドライバーだと思っている。だが、我々が彼の獲得にどこまで近づけていたかという質問の答えはダニエルのみが知っている」「我々がもう少しコンペティティブな戦いができていれば、その確率は増えていたかもしれない」ザク・ブラウンは、ダニエル・リカルドがレッドブルを出ることを望んでいたと考えてる。「彼はチームを出たいという強い願望を持っていたと思う。おそらく我々とルノーとの間でかなり悩んだことだろう。だが、それどらくらいの悩みだったかを語れるのは結局のところダニエルだけだ。だが、我々が彼を非常に高く評価していたことは間違いないことだ。素晴らしいレースドライバーであり、素晴らしい人物だ」マクラーレンは、2019年のドライバーラインナップを発表していない。残留のオプションのあるフェルナンド・アロンソは、まだ2019年の去就をまだ明らかにしておらず、ストフェル・バンドーンは今シーズンの成績からシート喪失の危機が囁かれている。ダニエル・リカルドのルノー移籍で、カルロス・サインツのルノー残留の線は消えた。レッドブル・レーシングでリカルドの後釜を務めるのが既定路線とされていたが、レッドブルは他の可能性を評価していることを明らかにしており、サインツはマクラーレン移籍が囁かれている。また、レッドブル・レーシングという3強チームのシートが空いたことで、フェルナンド・アロンソが移籍に乗る出すかもしれない。だが、ザク・ブラウンは、ダニエル・リカルドのルノー移籍がチームやフェルナンド・アロンソの2019年の計画に影響を与えることはないと語る。「他の一部チームにとっては計画が狂ったところもあるかもしれないが、我々には実行中のプランがあり、リカルドの動きがそれに影響することはない」「レッドブルは偉大なレーシングチームだが、フェルナンドは頭のどこかで自分のやりたいことをもう分かっているはずだ。絶対にあり得ないとは言わないが、それでフェルナンドの世界が何か変わることはないと思う」