マクラーレンの総帥ロン・デニスは、小規模チームが生き残るためには、コスト制限や無い物ねだりをするのではなく、予算の範囲内でチームを運営できるように自己統制するが重要だと述べた。昨年10月、ケータハムとマルシャが破産を申請し、小規模チームの財政危機とチーム間での収入配分の不平等さが浮き彫りになった。
だが、2015年のコスト制限案は、マクラーレンを含むチームで構成されるF1ストラテジーグループによって却下されており、小規模チームは引き続きより平等な収益の配分を求めている。だが、ロン・デニスは、コストを制限したところでチームの競争力は何も変わらないと考えており、小規模チームはコンペティティブなチームがどのように資金を使っているのかを参考にするべきと述べた。「毎年ずっとこのようなことが起きている。F1チームは自分たちが得た資金を使っているし、今後もそれは変わらない」「仮に小規模チームが新たな資金を得たとしても、彼らはそれを新たに費やす先を見つけるだろう。実際には、コスト制限はF1チームの上層部によって発動されるべきものであり、外部からコントロールすることはできない。何に費やすかは人から課されるものではなく、自分で決めなければならない」「多くの資金を投じたければ、それこそ羽が生えたように飛んでいくスポーツだ。求められるのは各チームの自己統制だ」ロン・デニスは、予算制限を求める動きが、小規模チームの利己心によってコントロールされていると捉えている。「小規模チームは、コストを抑えなければならないと淡々と理論的に話を展開していくが、実際に彼らが言っているのは『もし制限が導入されたら、それだけ彼らの競争力が増す』ということだ。彼らの話は、どの部分でコストを制限すべきかの議論がぼやけている。論点は、たいてい資金の節約ではなく、彼らが何を持っていないかに集中する」「人々は競争しており、自分たちよりも3倍の資金を費やしているチームにコスト制限を課そうとしたところで決してコンペティティブにはなれない。我々が1億5,000万ポンド(約274億4,000万円)を費やしているときに、5,000万ポンド(約91億5,000万円)を基盤としている者たちをコンペティティブにしようというのだろう?」
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