F1のモータースポーツマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、2021年の新しいエンジンルールは、独立系エンジンサプライヤーが参入するかどうかが目標を達成したかどうかを理解する上で重要な指標になると語る。リバティメディアとFIAは、昨年10月に2021年のF1エンジン案として現行のF1パワーユニットよりも構造がシンプルで、より大きなエンジンノイズを発生する安価なF1エンジンを提案した。
リバティメディアは、2021年の新しいエンジンレギュレーションの重要な目標として、エネルギーストアとコントロールエレクトロニクスの標準化、開発コストを抑えるための設計パラメーターの厳格化、エンジンサウンドを改善するために回転数を3000rpmに増加することなどを掲げている。しかし、この案には既存エンジンサプライヤーが反発。フェラーリはその方向性が改善されなければF1を撤退すると警告している。だが、ロス・ブラウンはそれらの目標がF1を前進させると確信していると考えており、F1が独立系エンジンサプライヤーを確保できれば、レギュレーションが新しいマニュファクチャラーをF1に参入させるために手頃で魅力的であることを示し、エンジルールを推進すると考えている。「2021年エンジンはより経済的、安価であり、より音量の大きなものでなければならない」とロス・ブラウンは Sky Sports F1 にコメント。「それらは独立系エンジンメーカーがマニュファクチャラーになれるレギュレーションでなければならない。独立系エンジンサプライヤーを得られると明言はできないが、独立系サプライヤーが参入することを可能にする技術仕様でなければならない」「私はそれが実際に重要なバロメーターだと考えている。それを達成できれば、我々が技術的にも経済的にも適切なエンジンを定めたということになるからだ」「今日のエンジンは1億ポンドだが、それはただエンジンを購入するだけの額だ。開発や設計などの作業は含まれていない。それはあまりに高価だ。我々はエンジンを経済的にするためにそのコストを下げる必要がある」リバティメディアは、2021年のエンジンルールを固めるために、2018年シーズンを通して既存メーカーおよび潜在的なサプライヤーを含む主要なステークホルダーとの間でさらなる議論が行う予定となっている。最後の独立系エンジンサプライヤーだったコスワースは2013年末にF1から撤退しているが、アストンマーティンは2021年から独立系サプライヤーとしてF1に参入することに関心を示しており、今年からレッドブルとの技術パートナーシップを強化するレッドブルが潜在的な候補に挙げられている。