リアム・ローソン(レーシングブルズ)は2026年のF1シートをめぐって戦っているが、その座は長く続かないかもしれない。英BBCのアンドリュー・ベンソンによれば、ローソンは「アレックス・ダンのための“橋渡し役”」になる可能性があるという。ニュージーランド出身のローソンは、2025年序盤にレッドブルから外されて以来、自信を取り戻してきた。レーシングブルズ復帰後は好調を見せ、これまでに30ポイントを獲得。バクーでは自己最高位の5位フィニッシュを果たしている。
レッドブルの2026年ラインナップは未確定、角田裕毅も候補に現在、レッドブル系チームでは2026年のシートをめぐる争いが激化している。確定しているのはマックス・フェルスタッペンのみで、他のドライバー構成は未定だ。報道によれば、アイザック・ハジャーが2026年にレッドブルへ昇格する見通しで、ルーキーとしてレーシングブルズで印象的なシーズンを過ごしたことが評価されている。一方、角田裕毅はレッドブルのシートを失う可能性が高いが、レーシングブルズへの復帰は完全には否定されていない。また、F2ドライバーのアービッド・リンドブラッドも昇格候補として名前が挙がっており、角田は元チームメイトであるローソンと直接シートを争う形となっている。ベンソン記者「ローソンか角田が乗っても、それは“つなぎ”」BBC Radio 5 Liveの放送で、アンドリュー・ベンソンは次のように語った。「だいたい何が起きているかは分かっている。アイザック・ハジャーはフェルスタッペンの隣に昇格し、リンドブラッドがレーシングブルズの1シートを得るだろう。残る1枠は角田裕毅とリアム・ローソンのどちらかだ」「ただ、正直どちらでもあまり変わらない。2人のどちらも再びレッドブルのメインチームに昇格することはないと思う。だから言ってしまえば、その席は“仮のもの”で、最終的にはアレックス・ダンのために空けられる可能性が高い」ベンソンによれば、ダンは2027年にレーシングブルズのシートを得る可能性があり、ローソンも角田もその間の“繋ぎ役”にすぎないという。アレックス・ダン、マクラーレン離脱後にレッドブル入りの可能性19歳のアイルランド人ドライバー、アレックス・ダンは2025年10月にマクラーレン・ジュニアプログラムを離脱。ノリスとピアストリが長期契約を結んでいるため、F1昇格の道が閉ざされたとされる。しかし、すぐにレッドブルのヘルムート・マルコが接触。レーシングブルズの2026年シート候補として話し合いが行われたが、最終的にマルコは「2027年まで待つべき」と判断したと報じられている。マルコの本命は“ポスト・ローソン”のダンマルコは以前から若手発掘に積極的で、ハジャーやリンドブラッドに続く次の育成対象としてダンを高く評価している。ベンソンは次のように補足する。「ダンは来季もF2に残留し、ロディンでレッドブルのリザーブ的立場を務めるだろう。そして、もし結果を出せば、2026年の途中か2027年初頭にレーシングブルズに昇格する可能性がある」角田裕毅とローソンの“短命リスク”この情報が正しければ、レーシングブルズのシートは実質的に「ハジャー・リンドブラッド・ダン」の育成ラインを支える仮配置ということになる。角田裕毅とリアム・ローソンは2026年のシートを得たとしても、それはレッドブル育成計画の過渡期的な位置づけに過ぎない。マルコがダンを「次のプロジェクト」として見ている以上、ローソンは2026年に圧倒的な結果を出さなければ2027年の残留は難しい。角田裕毅が復帰する場合も同様で、2026年は“最後のアピールチャンス”となる可能性が高い。結局のところ、レッドブルの2026年ラインナップ決定が遅れている理由の一端には、この「2027年ダン構想」が存在していると見られる。
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