ランド・ノリス(マクラーレン)は、2025年F1ラスベガスGP決勝で2位フィニッシュを果たしたものの、レース後の車検で技術規定違反が発覚し、正式に失格処分となった。後部スキッドブロックの磨耗量が規定値を下回っていたためで、ノリスは「フラストレーションだ」と率直な心境を明かした。マクラーレンはレース後、チーム代表アンドレア・ステラが2台同時失格について謝罪。チームは想定外の強いポーポイズ現象が発生し、プラクティスでは見られなかった異常な接地により、結果として最小厚み9mmを割り込んだと説明している。
レース結果が覆ったノリス、タイトル争いで大きな痛手ノリスは決勝でフェルスタッペンに次ぐ2位でチェッカー。タイトル争いではオスカー・ピアストリに対し30ポイント差、フェルスタッペンに対しては42ポイント差となるはずだった。だが失格によりこの18ポイントを失い、ランキングリードはピアストリとフェルスタッペンに対し24ポイント差へ縮小した。車検ではノリス車のスキッドブロックが規定9mmに対し、2つの計測点で0.07mmと0.12mm不足していることが確認され、即時の失格処分が下された。アンドレア・ステラ、2台同時失格を謝罪アンドレア・ステラはレース後、マクラーレンの2台が決勝中に「予期せぬ高いレベルのポーポイズ」に襲われていたと説明した。「レース中、プラクティスでは見られなかった強いポーポイズが両車で発生し、その結果として過度な接地が生じた。今日の重要な局面で多くのポイントを失う結果となり、ランドとオスカーに謝罪したい」とステラは語った。ノリス「フラストレーションだが、これ以上できることはない」「今日の終わり方は本当にフラストレーションだ」「レース終盤はいくつかマネジメントをしなければならなかったけど、今ではそれがクルマ側の問題によるものだったと分かった。そして残念ながら、その結果として僕たちは失格になってしまった」「これだけ多くのポイントを失うのは悔しい。チームとして常に最大限のパフォーマンスを追い続けているけれど、今日はそのバランスをうまく取れなかった」「今さら僕にできることはない。気持ちを切り替えてカタールに向かうだけだ。次戦では全セッションでベストのパフォーマンスを発揮することを目指す」ラスベガスでの失格を受け、ノリスはタイトル争いが一層厳しい状況になるものの、次戦カタールGPでは決勝に加えて今季最後のスプリントでもポイント獲得のチャンスがある。