元F1ドライバーの小林可夢偉は、角田裕毅がF1で成功を収めるためにはチームとのフィルターとして機能する優れたマネージャーが必要だと語る。角田裕毅は、小林可夢偉以来7年ぶりのF1ドライバーとしてアルファタウリ・ホンダから先週末のF1バーレーンGPでデビュー。予選は13番手となったが、9位まで挽回する走りでパドックとファンに感銘を与えた。
先輩ドライバーである小林可夢偉は「彼がパフォーマンスを発揮することはできると思いますが、彼には非常に優れたマネージャーが必要です!」とF1公式ポッドキャスト『Beyond the Grid』で語った。マネージャーの重要性について質問された小林可夢偉は次のように述べた。「…将来の契約のためにですかね。確かに彼は良い結果を出すことができると思いますが、いくつかのミスもあるかもしれません。間ミスに関して、彼にはチームにそれらをうまく説明する誰かがいる必要があります。彼はまだ若く、モータースポーツでの経験があまりないので、彼自身を管理していくれるフィルターの役割を果たしてくれる人が必要ですし、自分の気持ちと自信を自分で管理するのを手伝ってくれる人を知る必要があります。僕に言えるのはそんなところです」小林可夢偉は、角田裕毅がマネージャーと一緒に進めていかなければならない重要なステップについて語った。「彼のスピードに疑いの余地はないですし、いずれ彼は良い結果を出すでしょう。しかし、重要なのは、彼がチームに対するイメージをどのように管理するか、F1で彼の名前をどのようにブランド化するかです。これが最も重要なことだと思います」小林可夢偉は、角田裕毅がF1で素晴らしい仕事をすることができると感じているが、良い環境にいることが重要だと強調する。角田裕毅はフF1に昇格する前にF2で素晴らしいシーズンを過ごした。しかし、F3での彼のシーズンは平均的で、グリッド上の複数のドライバーが若い日本人を上回っていた。角田裕毅のF1での展望について小林可夢偉は次のように語った。「彼は良い結果を出していくと思いますけど、彼がどのようにフィットするか、そして、彼がどのようにマシンやチームと本当に良い戦いをすることができるかが重要です」また、角田裕毅のアルファタウリ・ホンダでのチームメイトとなるピエールガスリーの挑戦について、小林可夢偉は次のように語った。「ピエール・ガスリーはアルファタウリで本当に良い走りをしています。彼(角田)の隣にはとてもタフなドライバーがいると思います。彼は自分のマシンに匹敵する結果を出すことが重要だと思います。彼はF2で良い結果を出していましたが、F3を見るとそれほど特別ではありませんでした。マシンにマッチすることができれば、良い結果を出せると思います」小林可夢偉は、トヨタのリザーブドライバーを務めていた2009年のF1ブラジルGPで負傷欠場のティモ・グロックの代役としてF1デビュー。ポジティブな走りを見えて、翌年の躍進が期待された矢先にトヨタがF1撤退を発表。その後、自力でザウバーのF1シートを獲得し、2012年のF1日本GPでは3位表彰台を獲得したが、その年にシートを喪失。2014年にケータハムでF1復帰を果たしたが、チームにとっても可夢偉にとっても財政的に苦しいシーズンとなり、その年を最後にF1を去った。