第104回インディアナポリス500マイルの決勝を2日後に控え、インディアナポリス・モーター・スピードウェイは快晴に恵まれ、気温が上がり過ぎないコンディションのもと、今年の決勝に出場する33台がレース用セッティングの最終確認を行うために周回を重ねた。インディ500では、伝統的に最終プラクティスが決勝の数日前に行われている。レースに向けてキャブレターを調整する重要なプラクティスを行う日として、カーブレションデイと呼ばれるようになり、今では「カーブデイ」という略称が定着している。
2時間にわたる走行では、インディカー・シリーズで5回チャンピオンになっているドライバーで、今シーズンの現在のポイントリーダーでもあるスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が、Honda勢をリードするスピード224.646をマークした。2008年インディ500ウイナーのディクソンは今年の予選を2番手につけており、決勝レースはフロントロー中央グリッドからスタートする。予選9番手で、2016年インディ500ウイナーのアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)は、最終プラクティスで3番手につけた。そして、日本人初のインディ500ウイナーに2017年に輝いた佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は4番手だった。決勝を目前にしたプラクティスでも意欲的にマシンセッティングをトライした佐藤は、スピードと安定感を両立させるマシンに仕上げることに成功し、手応えを感じている。Hondaドライバー7人が最終プラクティスでトップ10入りを果たしました。ザック・ヴィーチ(Andretti Autosport)が6番手、マーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)が8番手、ジャック・ハーヴィー(Meyer Shank Racing)が9番手、そして、予選7番手とすばらしい活躍を見せてきているルーキーのアレックス・パロウ(Dale Coyne Racing with Team Goh)が10番手だった。スコット・ディクソン(2番手)「マシンは仕上がりもよく、スピードもあります。今日はフロントウイングを何セットかテストしました。すべてが同じ性能を発揮しているかを確認する必要があったのです。レースではスペアを使う必要が生まれることも考えられますからね。フロントのグリップが低いと感じたので、チームメートたちも同じように感じているのかを確認しました。本当に速いレベルに達していると感じているので、それがレースでも変わらず発揮されることを望んでいます」佐藤琢磨(4番手)「2時間と普段より長いファイナルプラクティスですが、今日は短く感じました。それでも計画していたメニューはすべてこなすことができ、レースに向けた準備は整いました。今日は涼しめのコンディションでしたが、予選の時に暑さは経験していますから、その時のデータをもとにして戦うつもりでいます。レース終盤はコースの一部がグランドスタンドの影に入ったり、コンディションが変わってくることにもなりますから、やはり今年もインディ500は難しいレースになるでしょう。もうあとは決勝でがんばるのみです。日本の皆さんにとっては明け方のレースとなりますが、応援をよろしくお願いします」
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