ニコ・ヒュルケンベルグは、F1ベルギーGP予選中に発生したランス・ストロールとのピットレーンでの接触により、スチュワードから戒告処分を受けた。Q1開始前、複数のマシンがピット出口に列をなす中で、ヒュルケンベルグのザウバーはまだファストレーン内に位置しておらず、車両の一輪をファストレーンに入れて優先権を得ようとした。
しかしその直後、前方の車列が動き始めた際に、アストンマーティンのストロールが進路を譲らず、両者は低速で接触。ヒュルケンベルグはエンドプレートを損傷し、フロントウイングの交換を余儀なくされた。一方、ストロールはそのまま走行を続行。インシデントはセッション後に審議対象となった。スチュワードの裁定では、ヒュルケンベルグとザウバーチームは「ストロールに優先権がある状態でファストレーンに進入した」件について違反と認定され、この件で戒告が科された。一方、接触そのものについては「いずれのドライバーも主たる責任はない」と判断され、追加の処分は行われなかった。以下は、スチュワードが発表した裁定理由の全文である。「レースディレクターのノートには、次のように記されている:『セッション開始前にピットレーンの端に走行して到達したマシンは、ファストレーンに一列に整列し、到着順に発進しなければならない。ファストレーンに入ったと見なされるのは、タイヤがファストレーンと内側レーンを隔てる白線を完全に越えたときである。ここで「越える」とは、タイヤ全体がその白線の遠側を超えている状態を指す』今回のケースでは、27号車(ヒュルケンベルグ)のタイヤはセッション開始前にこの条件を満たしておらず、このため18号車(ストロール)に優先権があったと見なされる。よって、27号車は『適切なギャップ』がある場合にのみ列に合流すべきであったが、この時点でそのようなギャップは存在しなかった」「また、27号車のドライバーは常にチームの指示(無線またはチームメンバーの手信号)に従って行動していた」「このため、27号車は競技規定第34.8条に違反しており、ペナルティはチームに適用される」「その後に発生した接触については、両車がほぼ同時にチームの指示で動き出し、結果的に偶発的な接触が発生した。いずれのドライバーも完全または主としての責任はないと判断されるため、『接触の原因』に関しては追加措置を取らない」 この投稿をInstagramで見る FORMULA 1®(@f1)がシェアした投稿
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