ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、ライバルのメルセデスがシーズン終盤にエンジンペナルティの多発に直面している状況を「信じられない」と語った。ホンダのF1エンジンを搭載するレッドブル・レーシングは、現在、F1タイトルをかけてメルセデスF1と激しい戦いを繰り広げている。だが、最近のレースでは、メルセデスにエンジン交換によるペナルティが多発している。
今週末のF1ブラジルGPでは、ルイス・ハミルトンが5基目のICE(内燃エンジン)を投入したことで、5グリッド降格ペナルティを受けることが確定している。ハミルトンはすでにF1トルコGPで4基目のエンジンを投入して10グリッド降格ペナルティを受けている。ルイス・ハミルトンのチームメイトのバルテリ・ボッタスは、イタリア、ロシア、アメリカで新しいエンジンを投入し、すでにエンジンは6基目となっている。これにより、今週末のF1ブラジルGPのレースは、メルセデスのドライバーのうちの1人がグリッド降格ペナルティに直面する過去6戦のうち5回目のグランプリになる。メルセデスF1がここまでエンジン交換を繰り返していることに驚いているかと質問された田辺豊治は「そうですね。かなり驚いています。週ごとにICEを交換してますからね」とブラジルで語った。「しがたって、何が起こっているのか、なぜ起こっているか、信じることができません。しかし、PUメーカーの観点からは、ドライバーにPUペナルティを課すことは残念なことです」メルセデスF1は多くの交換を繰り返しているが、レッドブルのドライバーはシーズン序盤にクラッシュのダメージを負ってホンダのF1エンジンを失った埋め合わせ以外に追加のパワーユニットを必要としない。マックス・フェルスタッペンはF1イギリスGPでのクラッシュでエンジンが修復不可能なほどのダメージを負い、セルジオ・ペレスはF1ハンガリーGPでの1コーナーでの多重クラッシュに巻き込まれたパワーユニットを失いました。田辺豊治は、マックス・フェルスタッペンがF1ロシアGPで4基目のパワーユニットを追加したことで、ホンダはそれ以上の変更なしに残りのシーズンを乗り切ることができると確信していると語った。「現在の計画では、シーズンの残りの期間、すべてのドライバーのPUを管理できるようになっています」と田辺豊治は語った。「シーズン中にいくつかの事故が発生し、その後いくつかのPUを失いましたが、現時点では、すべてのドライバーのために十分な数のユニットがある」予期せぬクラッシュダメージを受けることがなければ、ホンダのF1パワーユニットは3基だけでフルシーズンを終えることができたと思うかと質問された田辺豊治は「そうだと思います」と語った。