ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年 第18戦 F1メキシコGPの展望を語った。シーズンは残り5戦と大詰めを迎え、今週末のF1メキシコシティGPからは今季3度目の3連戦となる。例年、熱狂的なファンが詰めかけるメキシコでのGPだが、今回は、セルジオ・ペレスがレッドブル・ホンダ加入後、初めての母国GP。2戦連続のダブル表彰台を経ての母国凱旋となり、いつも以上に素晴らしい雰囲気の中でのレースが期待される。
開催地のエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、海抜約2300mの高地にあり、空力効果が下がるほか、パワーユニット(PU)へ負担が非常に大きくなることで知られている。「今週末はレッドブル・レーシングのペレス選手の母国、メキシコでレースが開催されます。今シーズンも残り5戦となりました。まずはここメキシコから始まり、ブラジル、カタールにかけての3連戦に向かいます」と田辺豊治。「今回のレースの舞台となるエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、海抜約2300mに位置し、カレンダー中で最も標高が高いサーキットです。標高が高く気圧が低いので、空気密度が低くなることから、PUや車体に多くの影響を及ぼします。具体的には、ターボの仕事量が平地と比較して多くなったり、エアロ効率や冷却効率の低下などといったことが起こります」「したがって、車体・PUともに平地とは異なる環境に合わせたセッティングや、エンジンキャリブレーションが求められます。過去のデータをもとに今年のPUに合わせたセッティングを準備し、さらに実際の走行データをもとに最適化を進めていきます」「チャンピオンシップを戦う中で、ここから最終盤に向けて、一戦一戦が今まで以上に大切になります。チームとともに十分に準備を整え、いい戦いができるように最善を尽くして臨みます」
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