ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年F1プレシーズンテスト最終日の作業を振り返った。最終日を迎えたバーレーンでのF1公式プレシーズンテストは、この日も充実の内容となり、レッドブル・レーシング・ホンダとスクーデリア・アルファタウリ・ホンダが1-2タイムを記録して3日間を締めくくった。
テストではラップタイムに注目が集まりがちだが、チームが最も重視しているのは有用なデータをどれだけ収集できるか。この3日間でレッドブル・レーシング・ホンダが369周、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダが422周をマークし、Hondaパワーユニット勢合計では791周。4281kmを走行し、充実したテストとなった。「バーレーン・インターナショナル・サーキットで開催された2021年のプレシーズンテストが終了しました。3日間で、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダが422周、レッドブル・レーシング・ホンダが369周で、ホンダのPUを搭載した2チームのマシンは合計791周・4281kmを走行。開幕戦に向けて走行距離を伸ばせたのみでなく、中身の濃い貴重なデータを収集することができました」と田辺豊治はコメント。「この3日間の中でPUに関するマイナーな問題も散見されたものの、レース本番を前に、問題を見つけることもテストの目的です。ここまで、マシンを止めるような大きなトラブルなく2チームともに走り、予定通りにプログラムを消化することができた、充実のテストとなりました」「今回のテストで得たデータを解析するとともに、問題点を潰し込むために、まだまだエンジニア、メカニックは忙しい時間が続きます。我々の実力が見えるのは2週間後の予選とレースを終えてからになると思いますが、ここからの準備も最善を尽くして臨みたいと思います」