ホンダは、現在のF1エンジンでのMGU-H設計が、2戦しか持ちこたえることができないことを認めた。フェルナンド・アロンソの代役としてF1モナコGPに参戦するジェンソン・バトンは、予選で9番手タイムを記録したが、木曜フリー走行後にMGU-Hに不具合が見つかり、ターボチャージャーとともに交換を強いられたことで15グリッド降格ペナルティを科せられ、決勝は最後尾からスタートする。
ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、正確な原因はまだ特定できていないものの、MGU-Hの“ベアリングの回転”に関連したものだと述べた。ホンダは、4月の第3戦バーレーンGPで数回の故障に見舞われた後、信頼性のためにMGU-Hの設計を修正している。長谷川祐介は、今回のトラブルがそれに関連しているかどうかは確信していないが、コンポーネントの挙動は類似しており、現在のMGU-Hの設計ではまだ2戦以上持ちこたえる十分な強さがないと認めた。「2戦ごとに変更する必要があります。それは許容されることではありません」と長谷川祐介は Autosport にコメント。「頑丈にするために特に回転するパーツをさらに改良する必要があると思っています」「現在、我々は温度や挙動をコントロールしています。その信頼性は管理すできています。今回、マイレージ面ではOKでしたが、まだ信頼性にいくつかの問題を抱えてます」モナコは、マクラーレン・ホンダにとって2017年でポイントを獲得する最大のチャンスであるため、今回のレースでのグリッドペナルティはその見通しに災いを及ぼすと考えたホンダは、当初、エンジンパーツを変更することを渋っていたという。だが、マクラーレンと状況を“非常に慎重”に協議した結果、ホンダはコンポーネントをレースの最後まで持ちこたえさせることは“あまりにリスキー”だと判断したという。「FP2の走行後、我々は通常すべての回転パーツ(エンジン、MGU-H)をチェックしています。そして、MGU-Hが通常の状況で少し奇妙な回転をしていることを確認しました」と長谷川祐介はコメント。「完全におかしいというわけではありませんでしたが、メカニックは若干のフリクションを感じていました。MGU-Hが完全に故障した場合、MGU-Hのタービンは完全に動かなくなります。急に止まります」「今回、そのような問題ではありませんでしたが、メカニックは若干の抵抗を感じていました」「我々は日本側と協議し、金曜日の朝い交換することを決定しました」「100,000rpmのパーツですし、何か異変を感じた場合、それは持ちこたえることができません。若干の可能性はありましたが、その価値はありませんでした」関連:【F1】 パワーユニット 用語解説 (ICE/MGU-H/MGU-K/TC/ES/CE)
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