ホンダのR&Dチーフエンジニアを務める中村聡が、マクラーレン・ホンダのF1バーレーンテストを振り返った。F1バーレーンGPではホンダのF1パワーユニットにトラブルが多発。テスト初日にもインスタレーションラップを走行した直後に、エンジニアがERSシステムの水漏れを検知したことでパワーユニットの交換を余儀なくされ、18周の走行に留まった。
しかし、2日目にはトラブルは発生せず、ストフェル・バンドーンが82周を走破した。「昨日のテスト初日は、MGU-H周辺の問題によりあまり周回を重ねられませんでしたが、今日はスケジュールどおりにプログラムを消化できました」と中村聡はコメント。「トータルで81周を走行し、昨日の遅れをほぼ取り戻すことができたと思います。先日のバーレーングランプリでMGU-Hの問題が発生して以降、短い時間ではありましたが懸命に分析を行い、今回のテストで一連の問題に対して、暫定的な対策を施しています」「今日の走行で対策の方向性をある程度確認できたことは大きな収穫でしたし、今日はそれ以外にもセッティングの調整によりドライバビリティや振動の問題に進歩が見られました。バーレーングランプリの前から昼夜を問わずに作業を続け、今日の結果につなげてくれたチームスタッフ全員に、感謝をしたいと思います」「パフォーマンス面で言えば、まだ目標としている部分にまで到達できていませんが、いま我々が向かっている方向は正しいと感じています。我々のパワーユニットにはまだポテンシャルがあると思っていますし、今回得られた貴重なデータを元に今後も改善を続け、できるだけ早くライバルにキャッチアップできるよう、努力を続けます」「ロシアグランプリはもう10日後に迫っていますし、我々にとってはまた厳しい週末になることを予想しています。ただ、どのような状況でも前進することを目指し、マクラーレンとチーム一丸となり、努力を続けていきます」関連:F1バーレーンテスト 2日目:バルテリ・ボッタスがトップタイム
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