メルセデスF1のルイス・ハミルトンのキャリア通算86回目の勝利は、考えられるなかで最高のレースだった。土曜日にポールポジションを獲得したハミルトンは、レースの70周のうち1周を除いた全ての周回をリード。さらに2番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に27秒差をつけていた66周目にはファステストラップのボーナスポイントを狙うためにピットインしてソフトタイヤに交換。以前に1ポイントを失った経験から“必要なリスク”だったとハミルトンは説明する。
ピットストップで問題が発生する可能性もあるため、確かにそれはリスクだった。だが、2007年にキミ・ライコネンに1ポイント差で敗れたルイス・ハミルトンは長い目でみればその1ポイントは成果を挙げるはずだと説明する。「そうだね。最終的にはリスクを比較検討する必要がある。最速ラップではそこまでプッシュはしなかった。ミスを犯して、コースオフしないようにね。完全に制御されたラップでした」とF1ハンガリーGPの最終ラップに1分16秒627という新しいラップレコードを記録したルイス・ハミルトンは語る。「僕は過去に1ポイント差でワールドチャンピオンを失っているので、あらゆる瞬間に最大化することがいかに重要であるかを知っている。僕たちはシーズンがどれくらい長くなるか、信頼性がどのようになるかがわからない1年を戦っている」F1ハンガリーGPにはチームメイトのバルテリ・ボッタスが6ポイントのリードを築いて迎えていた。さらに66周目にはボッタスがファステストラップを保持していた。そのため、ルイス・ハミルトンは“対応”する必要があると感じていた。マックス・フェルスタッペンとのギャップはピットストップをしてもリードを維持するには十分であり、すべてが順調だった。「バルテリの開幕戦は素晴らしかった。その時、彼がファステストラップを出していた。僕はフェルスタッペンに対してギャップを築いていたし、ギャップを稼げると感じていたので、そのポイントを獲得する必要があると感じた」とルイス・ハミルトンは語る。「そのような余分なピットストップのようなものが入ってくると、様々なことがリスク要因に加わるけど、僕たちはプロのチームだし、注意深くプレー、集中し続けている限り、私それは正しい決断だと感じた」これでメルセデスF1は開幕から3連勝。一方、ライバルのレッドブルとフェラーリはパフォーマンスに苦労している。2020年はメルセデスの楽勝となるのだろうか?「僕のシートポジションからはそうは思わない。いいや、僕たちは休む間もなく働いしているし、それを続けていく」とルイス・ハミルトンは断固として答えた。「今週末はレッドブルが非常に強いと思っていたけど、予選で何が起こったのか僕にはよくわからない」とルイス・ハミルトンは認める。「レースでは彼らは間違いなく強力だったけど、今週末はチームが本当にパーフェクトな仕事をしてくれたと思う。すべてのエリアで僕たちは本当に結果を出した。100%をもたらしているときは競争するのは少し難しいと思う。でも、今後の課題を見つけることができると期待しているし、どうなるか見てみよう」86勝目を挙げたルイス・ハミルトンは、ミハエル・シューマッハが保持するF1最多勝利記録の91勝まであと6勝に迫った。ハンガロリンクで8回目の勝利を収めたルイス・ハミルトンは、ミハエル・シューマッハが保持していた同一サーキットでの最多勝利記録に並んだ。(シューマッハはマニクールでそれを達成)次戦はF1イギリスGP。ルイス・ハミルトンはシルバーストンでの過去6レースのうち5勝を挙げている。関連:F1ハンガリーGP 決勝:ハミルトン優勝、フェルスタッペンが2位表彰台