ルイス・ハミルトンは、F1アゼルバイジャンGPの一件でセバスチャン・ベッテルにさらなる処罰を与えないと決定したことについて、FIA会長のジャン・トッドは公の場で説明すべきだと述べた。FIAは3日(月)にパリの本部にセバスチャン・ベッテルと呼び、バクーでの接触について再調査を実施。その場でセバスチャン・ベッテルは自らの過ちを認めて謝罪。FIAは追加で処罰を与えないことを決定した。
レース後、ルイス・ハミルトンは、セバスチャン・ベッテルの行為は若い世代に悪影響を及ぼす恥ずべき行為だと強く批判していたが、そのような発言をしたことは後悔していないと述べた。「レース直後、僕は腹を立ててはいなかった」と木曜記者会見に出席したルイス・ハミルトンはコメント。「腹を立てていたとしても、理由は他のことだ。取り消したいと思うようなことは言っていない。あの一件についての意見は変わらない。でも、もう過ぎたことだ。これ以上話しても意味はない」セバスチャン・ベッテルへのペナルティは軽すぎるとの考えを示唆していたルイス・ハミルトンは、ペナルティを科さないという決断についてFIA会長のジャン・トッドがこの場で説明するべきだと述べた。再調査も含めた、事故についての対応は正しいメッセージの発信になっているかと質問されたルイス・ハミルトンは「何も変わらないと思う」とコメント。「それについては、ジャンが僕らの隣に座って質問に答えるべきだと思う。彼ら月曜日に何も状況を変えなかった。だからメッセージは今も変わらない」「僕たちはプラットホームとして使われているし、ロールモデルとして、特定のメッセージを発信するべきだと思う。結局、僕たちは人間だし、常に正しいことができるわけではない。それでも、スポーツ全体としては若い人々に正しいメッセージを送るべきだと思う」「この場所を目指す小さな子供たちはたくさんいる。僕たちはパワーを持つ立場にいるし、それをどう利用するかはとても重要だ」ルイス・ハミルトンは、セバスチャン・ベッテルがレース翌日の月曜日に電話をかけてきて、その翌日にメールで謝罪を受け取ったと明かした。「会話では謝罪のようなものはなかった。そのような意図はあたかもしれないけどね。次の日にテキストでやりとりしている時にセバスチャンから謝罪があったし、僕はそれを受け入れた」ルイス・ハミルトンは、自分がブレーキテストをしていないことをセバスチャン・ベッテルが認めたことが重要だったと述べた。「正直、僕たちの間に緊張関係はない。外部から見ればそう思うかもしれないけど、電話で話した時にこれからもお互いをリスペクトしようと話したし、僕たちの間でそのような緊張はなくなった」「僕にとって重要なのは2つだ。1つ目は、僕がブレーキテストをしていないとセバスチャンが認めてくれたことだ。彼は謝ったけど、その部分を理解していない人が多い。僕はブレーキングなんてしていなかったけど、たくさんの人からどうかしているというコメントやメッセージを受け取った。だから、僕にとってはそれが重要だった」「セバスチャンに唯一言いたかったのは、僕がブレーキテストをしたと言ったことを公に訂正してほしいということだった。見ていた人たちは僕が本当にそんなことをしたと思ってしまったからだ。でも、データではそんな事実はなかったことがはっきり証明されている。僕としては、それを彼にはっきり示してほしいと思っていた。彼の謝罪は受け入れたし、前に進むよ」「2つ目は、FIAが常に重視していることの中に交通安全がある。彼らがスポーツをどう統治するかの判断はとても重要なことだし、それは世界の他の部分にも影響する。僕が注目していたのはその2点だけだ」