ハースF1チームは2026年F1中国GPで、フェラーリが先行導入した革新的な排気周辺ウイングの発展版を投入した。これはマシン後端、テールパイプ後方の気流を活用してダウンフォース増加を狙う空力処理だ。フェラーリがバーレーンでのプレシーズンテスト終盤に投入して注目を集めたこの仕様は、クラッシュ構造とギアボックス配置の設計自由度があって初めて成立するものだった。
フェラーリ製ギアボックスなどを使用するハースF1チームは、同様の自由度を活かして上海で独自仕様を採用した。フェラーリ発のアイデアをハースF1チームも採用フェラーリはプレシーズンテスト最終盤のバーレーンで、テールパイプ後方に独特な小型ウイングを装着したSF-26を走らせ、パドックの視線を集めた。このウイングは排気流を利用してその周辺のダウンフォースを高めることを狙ったものだ。リアクラッシュ構造上部に取り付けられ、排気の流れを捉える設計となっている。最大の利点は、高温で密度が低く乱れた排気ガスによって影響を受ける、ディフューザー出口の気流を整える点にある。この小型ウイングは、ディフューザーから伸びてテール構造を囲む壁面部分ともつながっている。設計自由度が採用のカギフェラーリがこのウイングを導入できたのは、クラッシュ構造とギアボックス位置の関係における設計判断によって、合法的にこの部品を配置できる空間を確保していたからだ。一方で、他チームはクラッシュ構造とギアボックスの関係について異なる設計選択をしているため、同じ発想をそのままコピーすることはできない。その点で、フェラーリ製ギアボックスや複数のコンポーネントを使用するハースF1チームは、同様の自由度を持っている。そのため上海の週末に向けて、独自版の排気ウイングを採用した。ハースF1チーム仕様はフェラーリより控えめハースF1チーム版は、フェラーリほど積極的に多くの気流をすくい上げる形状ではない。ただし、その仕様は自チームのディフューザー特性に合わせて最適化されたものとみられる。ハースF1チームは、このウイング形状についてアップウォッシュを促進するよう設計されており、「局所的な空力特性を改善し、それに応じて荷重の増加をもたらす」と説明している。フェラーリとアウディも中国GPで空力アップデートフェラーリは中国で、この排気周辺ウイング以外にも開発を進めている。話題となっていた上下逆配置のリアウイングを、初めてレース週末に持ち込んだ。さらにSF-26には、ヘイロー中央支柱に2枚の小型ウイングも確認された。これはコクピット周辺の気流最適化を狙ったものだ。フェラーリの設計提出書類では、このウイングレットについて「小さな空力荷重の利益をもたらす」と説明されている。また、アウディも中国GPに空力アップデートを投入した。新しいフロントウイングのエンドプレートとノーズが導入されている。エンドプレート形状は、さらに後方へ流れていく気流特性を改善するために見直されており、新ノーズはその傾斜全体にわたって、より効率的な荷重発生を可能にするという。
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