ハースF1チームのチームプリンシパルを務めるギュンター・シュタイナーは、インシデントに関わることが続いているロマン・グロージャンにフラストレーションを抱えていると認め、このままの状態が続けば、いずれ“臨界点”に達することになるだろうと警告した。F1オーストリアGPで4位入賞を果たして今季初ポイントを獲得したことで、ハースF1チームはロマン・グロージャンにとってシーズンのターニングポイントになることを期待していた。
しかし、続くF1イギリスGPでは、ロマン・グロージャンは、金曜フリー走行でクラッシュを喫し、レースではオープニングラップでチームメイトのケビン・マグヌッセンと同士討ちを演じた。なんとかレースを継続していたが、終盤にはカルロス・サインツ(ルノー)と接触してクラッシュし、リタイアでレースを終えた。ハースF1チームには、“ベスト・オブ・ザ・レスト”の座を手にするポテンシャルはあったものの、序盤のロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンの同士討ちによって2台ともポジションを落としてそのチャンスをフイにすることになった。「これを不運だったとは言いたくない」とギュンター・シュタイナーはコメント。「少しフラストレーションを感じている。我々全員が彼が上昇気流に乗ってくれることを願っていたが、また下降してしまった。そこからもう一度抜け出さなければならない。抜け出してみせる。常にハードワークだがね」「本来は挽回することに力を使うのではなく、ポイントを獲得することに注力すべきだ。上位につけ、高いレベルにいようとしているべきだが、現状は落ち込んだところから抜け出すことに多くのエネルギーを使っている。前に進もうとするのではなく、いつも抜け出そうとしている」今年のロマン・グロージャンはどこか精彩を欠いており、F1アゼルバイジャンGPではブレーキバランスを間違うというギュンター・シュタイナーいわく“ルーキーでもしないミス”でセーフティカー中に単独クラッシュを喫している。ギュンター・シュタイナーは、引き続きロマン・グロージャンをサポートしていくと語りつつも、2019年に向けて解決しないようであれば、今後にロマン・グロージャンの関して“臨界点”に達する可能性があると警告する。「サポートはする。チームとして成功したいので、そうすべきだと思っている」とギュンター・シュタイナーはコメント。「臨界点がどこかはわからない。まだそこには達していないと思っているが、さっきも言ったようにポイントを失うことを止めなければならない。このままではいずれは臨界点に達するだろう」「このようなことを続けていくわけにはいかない。シーズン中盤まできているので、自分たちのミスで大量にポイントを失っている。正直、受け入れられることではない」