ジョージ・ラッセルは、モナコGPの週末にアレックス・アルボンと一緒に夕食を取った際、メニューで最も高価な料理を注文したかもしれないが、メルセデスのドライバーは「レース中におばあちゃんみたいなチンタラ運転をしていた」と冗談めかして語り、それでもその料理では腹いせにならなかったと語った。予選で電気系のトラブルに見舞われ14番手に終わったラッセルは、レース前から「週末はもう台無しになった」と述べていたが、実際にその通りの展開となった。
決勝ではチームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリとともに、ウィリアムズのアルボンとカルロス・サインツの後ろで動けずにいた。今回モナコで初めて導入された「2回の義務ピットストップ」ルールにより、サインツとアルボンは互いに後続とのギャップを作るために意図的にペースを落とし、ピットイン後にラッセルとアントネッリの前でコースに戻れるようにしていた。この戦略に業を煮やしたラッセルは、ヌーヴェルシケインでわざと直進してアルボンを追い越すという手段に出た。その結果、彼にはドライブスルーペナルティが科された。2人は私生活では友人同士であり、レース後のモナコでの夕食ではアルボンが勘定を持つ形で和解した。その席では、ラッセルがその申し出を最大限に活用したことが明かされている。アルボンは夕食について問われ、次のように答えた。「最高だったよ。彼はメニューの中で一番高いものを頼んでた。本当に。ロブスターパスタだった。デザートはスキップしてたから、ある意味では釣り合いが取れてたけどね。楽しい夜だったよ」「もちろん僕が払った。払うつもりだったし、それが当然だと思った。だってレースは本当に最悪だったから。レースの話はほとんどしなかったね」一方でラッセルは、日曜の夕食代ではまだアルボンの“借り”は返しきれていないと冗談交じりに語り、シケインをカットしてペナルティを受けた背景についても説明した。「高価とはいえなかったね。あれじゃ全然チャラにはならないよ」「正直なところ、50周もウィリアムズのリアウイングを見続けるのにうんざりしてたんだ。皮肉なのは、あの動きをしたおかげで最終的に順位が上がったこと。あれをせずにただアルボンの後ろにい続けていたら、あそこまで順位は上がらなかった。3周でピットストップ1回分の差を稼げて、自分のレースができるようになった」「でも僕たちにとっては、週末は早い段階で終わってた。何も争っていなかったし、11位でも20位でもポイントは同じゼロだ。それならせめてモナコを楽しみたかった。土曜日にはそれができなかったからね」「せめて最後の25周は楽しめた。これは“反逆者ジョージ・ラッセル”の一環じゃないし、コースカットを正当化したいわけでもない。ただ単に、アレックスがおばあちゃんみたいなチンタラ運転をしてるのを見続けるのに飽きただけなんだ」
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