FIAは、F1マシンのコックピットにウインドスクリーン装着の義務化を提案しているとイタリアの Autosprint が報じている。同誌は、フェラーリの2010年マシンF10にウインドスクリーンを装着した合成画像を掲載。このイノベーションにより、ドライバーの頭部を飛来物から保護できると主張している。昨年F2ドライバーのヘンリー・サーティースが、外れたホイールに当たって事故死。その数日後にはフェリペ・マッサがサスペンション・スプリングに当たり重傷を負ったため、ドライバーの頭部保護が話題になった。
頭蓋骨の負傷から回復したフェリペ・マッサは「完全にカバーする必要があるとは言わないけど、ホイールが頭に当たらないようにマシンに何かできるかもしれない」と述べていた。また6週間前の2010年最終戦のF1アブダビGPでは、ヴィタントニオ・リウッツィのマシンがミハエル・シューマッハのマシンに乗り上げ、シューマッハの頭部に当たりそうになり、ドライバーの頭部保護への動きが高まった。このような事故を受け、バーニー・エクレストンはFIAモータースポーツ安全性研究所の所長シド・ワトキンス教授にこの問題への対応を委託した。Autosprint は、提案されたウインドスクリーンは、ドライバーの視界を妨げることなく、飛来してきたホイールや640kgのF1マシンの衝撃に耐えるように設計されるべきだと述べている。また、このソリューションは、エンジンのエアボックスとウイングに向かう気流を含めたエアロダイナミクスへの影響も考慮する必要があるとしている。