F1中国GPでのレッドブルのパフォーマンスは、フェラーリが今年エンジンを提供していたら“大きなミス”だったことを証明した。メルセデスとの交渉が決裂したレッドブルは、その後フェラーリとエンジン契約について交渉を続けた。しかし、両メーカーともに競争力を懸念して契約を拒否。結局、レッドブルは、タグ・ホイヤーにリブランドされたルノーエンジンを搭載することになった。
だが、レッドブルは予想に反する強さを見せている。中国ではダニエル・リカルドがフロントローを獲得し、レースではダニール・クビアトがメルセデスとフェラーリが独占していた表彰台に食い込んで見せた。フェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長にとって、レッドブルがすでに非力なエンジンで勝てるポテンシャルを証明したことは、同社がエンジン契約を拒んだのは正しかったことを証明することとなった。レッドブルへエンジンを供給していた可能性についてセルジオ・メルキオンネは「我々は大きなミスをするところだった」とコメント。「そう言っても、彼らは我々の前にいるはずではない。これは予選でミスを表している」メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、当初からレッドブルと契約することがチームにとって最大の利益にはならないと頑なだった。F1中国GPではダニエル・リカルドに一時リードを許したメルセデスだが、レッドブルが中国で見せた実力は、ライバルのフェラーリを抑えることにも繋がることもあり、トト・ヴォルフは三つ巴の戦いを歓迎している。「彼らのペースは非常に強力だ」とトト・ヴォルフは述べた。「リカルドがパンクにとってレースを失ったことを考えれば、彼らが立ち直ったのは良いことだろう」「彼がベッテルにかなりの競争を強いたことのは想像できるだろう。今週末を見れば、彼らはかなりパフォーマンスをつけたようだ」レッドブルにパワーユニットを供給するルノーは、6月のF1カナダGPで大幅なアップグレードを予定している。