FIA-F3選手権第7戦のレース2が9月8日(日)に行われ、角田裕毅(Jenzer Motorsport)が初勝利を挙げた。前日のレース1で、4番手フィニッシュの角田裕毅は、レース後に上位車のペナルティーで3位に繰り上がり、レース2は3列目6番手からのスタートに。名取鉄平(Carlin Buzz Racing)も上位車2台のペナルティーにより11位に繰り上がり、レース2は11番手からのスタートとなった。
朝方激しい雨に見舞われたモンツァだが、レース2の始まる前に雨は上がった。しかし、路面はウエットのコンディションです。全車ウエットタイヤで、午前9時30分にレース2のフォーメーションラップへと向かった。好スタートを決めた角田は、1コーナーで3番手に浮上。2周目には2番手に上がります。トップとは一時3秒ほどの差があったが、その差を徐々に詰め、角田はレース後半の15周目に1コーナーでオーバーテイクを決めてトップに立つ。その後、後続との差を保ちながらトップをキープし、22周のチェッカーフラッグを受けた。角田は、F3初優勝を果たし、シリーズランキング8位に浮上した。スタート後の1コーナーで混乱に巻き込まれた名取は、1周目に17番手へとポジションダウン。レース終盤には他車と接触するアクシデントでマシンにダメージを負ってピットインを余儀なくされた。名取は、ドライタイヤに履き替えて巻き返しを図ったが、それもかなわず29位でフィニッシュしている。シリーズ最終戦となる第8戦はロシア・ソチで9月27~29日に行われる。角田裕毅(レース2:優勝)「スタートがうまくいったことが優勝につながったと思います。ウエットコンディションで抜きにくい状況でしたが、ブレーキに自信が持てていました。ペースも悪くなく、タイヤと相談しながらの走り、後半、トップに立ってからは、後ろを意識してのレースでした。初めてのコースで、経験は(他に比べて)少ないので、後ろの走り方などを見ながらタイヤとペースを考えて走りました。初優勝は素直にうれしいですし、トラブルなくマシンを準備してくれたチームにも感謝しています。次の最終戦も、同じような結果が出せるようがんばります」名取鉄平(レース2:29位)「スタートの出だしは悪くなかったのですが、1コーナーでスペースがなくなり、そのまままっすぐ行ってポジションを落としてしまいました。レインコンディションがプラクティスからあまりよくなくて、探り探りの状況だったのですが、中盤以降ペースを上げて追いかけている途中で前のマシンにヒットして、フロントにダメージを負ってしまい、ピットインせざるを得ませんでした。予選まではいい感じでいけていたし、このコースは初めてながらとてもリズムよく走れただけに残念な結果です。残すは最終戦だけで、もちろん初めてのコースですが、これまでの経験を活かしてがんばりたいと思います」