ハースF1チームの開発ドライバーを務めるサンティノ・フェルッチは、FIA F2選手権のレース中に複数のレギュレーション違反を起こしたことで、今後2大会の出場禁止処分を科せられた。トライデントからF2に参戦するアメリカ出身のサンティノ・フェルッチは、第7戦イギリス大会のクールダウンラップでインド出身のチームメイトのアルジュン・マイニに意図的に接触。
スチュワードは、チームからそれが意図的な事故であったとの証言を聞いた後、サンティノ・フェルッチを聴聞会に召喚したが、フェルッチはそれを拒否。結果として、サンティノ・フェルッチにはブダペストとスパ・フランコルシャンの2大会を出場禁止処分が下され、さらに6万ユーロ(約780万円)の罰金を科せられた。また、レース中にはアルジュン・マイニに抜かれた後、ターン3で故意にステアリングを切ってマイニのリアに接触。またターン4でポジションを争っていた際にもコース外に押し出した。アルジュン・マイニは無線で「チームメイトの脳には問題があるようだ。彼は出場禁止にすべきだ」とチームに伝えていた。この件でもサンティノ・フェルッチは聴聞会に出席することを拒否し、スプリントレースの結果から除外された。さらにサンティノ・フェルッチは、サポートパドックからレースピットレーンにマシンを移動する際、グローブを片手だけ着用し、手にスマートフォンを持っていることがテクニカルデリゲートによって目撃されている。これにより、サンティノ・フェルッチは、不適切なドライバー安全装置とクルマにワイアレス無線デバイスを持ち込むことを禁止する技術および競技規則に違反したとして、さらに6000ユーロ(約78万円)の罰金を科せられている。所属チームのトライデントによると、サンティノ・フェルッチと彼の父親によるアルジュン・マイニへの嫌がらせ行為はこれまでもあったようだ。トライデントは「起こったことの契約への影響は当社の弁護士が対応する」との声明を発表。「この12年間のスポーツ活動のなかで、決してこのようなことが起こったことはない。残念なショーを見せてしまったことを謝罪する」「トライデントは、非スポーツ的な行動、とりわけ、この週末だけではなくサンティノ・フェルッチと同行した父親によって彼が耐えることになった野蛮な行為に対して、アルジュン・マイニと彼の家族の団結とサポートを示したい」また、この一件についてハースのチーププリンシパルを務めるギュンター・シュタイナーは「その件については承知しており、レース映像でインシデントを見ている」とコメント。「いくつか問題があったことは認識しているが、我々にはレースがあるので今日(日曜日)に対応するつもりはない」「もっと情報を集めてその件に対処するつもりだ。それを目にしているし、認識しているが、現時点では彼のハースとの将来について決定するための十分な情報を得られてないし、伝えられていない」サンティノ・フェルッチは、2016年にハースと開発ドライバー契約を結び、2016年にシルバーストンと2017年のハンガトリンクのインシーズンテストに参加しており、F1マシンで2000km近くを走行している。また、今年は負傷したピエトロ・フィッティパルディの代役として、デイル・コイン・レーシングからインディカーのデトロイトでの2連戦に参戦している。
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