ピレリは、2023年のF1世界選手権では、最も硬いC0コンパウンドを追加して6種類のタイヤで展開することを明らかにした。F1は11月22日(火)にヤス・マリーナ・サーキットでポストシーズンテストを実施。これはピレリの2023年タイヤのテストが目的とだった。このセッションは、現在のC1とC2の中間にあたる新しいC1コンパウンドの最初の本格的なテストでもあった。
全10チームがそれぞれ2台の車を走らせていた。1台はレースドライバー用で、もう1台は出走回数が2回未満のルーキードライバー用。タイヤは2023年仕様のコンパンドのみが使用された。したがって、F1デビュー組にとっても有益なテストとなった。F1チームは、オースティンとメキシコシティの両方でのFP2で2023年のタイヤテストを実施。しかし、これらのセッションは「ブラインド」で行われ、一部のドライバーはアブダビで使用されるのと同じタイヤを使用していたが、他のドライバーは最終的にボツとなった実験的なバージョンを使用していた。F1アブダビテストのタイヤは、2023年に向けてチームとFIA(国際自動車連盟)との合意に従って準備され、70℃で2時間の過熱が行われた。レースドライバーとルーキーの間のタイヤ割り当ては異なり、前者はより多くのセットが与えられた。レースドライバー)10セット:C1×1、C2×1、C3×3、C4×3、C5×2。ルーキードライバー)8セット:C3×2、C4×4、C5×2。「割り当てはFIAと一緒に決定された」と、ピレリのチーフエンジニアであるシモーネ・ベラは説明する。「最もハードなレンジであるC1とC2の1セットだけを持ち込み、このサーキットにより適しているC3、C4、C5を数セットを持ち込むのは当然だ」「若いドライバーがよりソフトなレンジでより多くの作業を行うことができ、マシンに対する自信を保護すしようというアイデアだ」2023年、5つの既存のスリックコンパウンドは今年から変更されておらず、来シーズンの重要な目新しさは構造となる。「2023年仕様は、主にフロントを中心に、フロントとリアの両方のアクスルの構造が異なる」とシモーネ・ベラは説明。「フロントアクスルの完全性を改善し、フロントアクスルの圧力規定を現在のものから少し減らすために、構造に多くの作業を行った」シモーネ・ベラは、2023年には追加の6番目の化合物の選択肢があり、現在のC1がC0になり、C1は、現在のC1とC2の間となる新しいコンパンドが導入されることを確認した。新しいC1タイヤは、オースティンで一部のドライバーによって使用された。「C1の新しいバージョンがある。したがって、C1は現在のC1ではなくなった。古いものと比較して、より多くのグリップを提供する新しいバージョンだ。我々はC1でグリップが少し不足しているというフィードバックを受け取っていた」「現在のC1は、来年はC0になる。したがって、来年は、現在のC1であるC0、新しいC1、そして新しい構造でまったく同じコンパンドのままである残りで、6つのコンパンドがある」「C0は、おそらく来年のシルバーストン、鈴鹿、カタールなど、最もストレスの多いサーキットで使用されることになるだろう」計画されていた50℃から70℃の加熱に移行するという決定について、シモーネ・ベラは「今年の開発の主な目標だったので、構造に多くの焦点を当てた。そして、多くの異なる化合物を開発しなかったため、50度の目標を達成できなかった」と語った。「そのため、ドライバーにフィードバックを求め、FIAに当時のエネルギー使用の節約方法を尋ねたところ、ブランケットエネルギーの節約はあまりなく、最善の解決策は70℃を維持することであると判断された」また、ピレリは、2023年マシンの準備が整う前に、冬に2022年マシンでいくつかの走行を行う予定としている。ポール・リカールとフィオラノでのウェット走行に焦点が当てられ、2024年に向けてポルティマンでスリック作業が行われる予定となっている。これまでのところ、フェラーリ、アストンマーティン、アルファタウリが参加することが確認されており、メルセデスはサポートに関心を示している。「すべてのチームではなく、いくつかのテストがあるだろう」とシモーネ・ベラは語った。「我々は彼らに空き状況を尋ねたところ、数チームから返答があった」「主にインターミディエイトとウエットに取り組む。なぜなら、我々にとっては、低い気温と代表的なコンディションでのテストに最適な時期だからだ。そして、2024年の新しい仕様に向けて、スリックのテストをいくつか行う予定だ」