F1のスポーティングディレクターを務めるロス・ブラウンは、2019年に実施される技術変更を評価するためのシミュレーション作業では、レースを改善する“目に見える”効果が表れていると語る。F1は2021年に大幅なマシンを見直しを予定しているが、それに先立ち、2019年にはフロントウイングとリアウイング、ブレーキダクト、バージーボードを含めて重要な空力エリアが変更される。
これらの変更は、クルマの特定のプロファイルを単純化することで、ドライバーがより接近したバトルをしやすくすることを目的としている。「ブラジルでは2台のクルマのパフォーマンスがだいたい同じだった場合、オーバーテイクはほぼ不可能であることが改めて示された」とロス・ブラウンはコメント。「それは先行マシンに続くことをもっと容易にする方法についての問題を提起するものだ」「2018年を通して、我々は来年の技術規約を明確に定義してきた。特に重要なエリアはフロントウイングであり、過去数週間で我々は細かな細部を整えてきた」「本当に証明されるのは来年オーストラリアGOであることは十分に認識しているが、我々のシミュレーション作業と密接に協力してくれたチームによって、目に見える効果があることが確認されている」ロス・ブラウンは、来年にコース上のスペクタクルが改善されるとの期待は高まっているが、それは今後の変更プロセスの始まりにすぎないと語る。「導入される変更は最初の重要なステップだ。だが、必ずしも徹底したものというわけではなく、F1の長期的な未来を形作る新たなテクニカルレギュレーションとスポーティグレギュレーションを定義することに向けたものだ」「これは我々が2021年に向けて定義していることの前兆だ。我々は2019年にすでに達成していることに満足しているが、短期的であっても高い期待を持っているのは確かだ」「今年、F1は本当にエキサイティングなレースを生み出した。すぐにバクー、上海、シルバーストン、メキシコシティのことを考えている。来年も同じことがさらに続くというあわゆる兆候がある」