カルロス・サインツJr.は、2024年F1第3戦オーストラリアGPで自身3勝目を挙げたが、そこには興味深い統計が浮かび上がった。2番グリッドからスタートしたサインツは、2周目にDRSを使ってマックス・フェルスタッペン(レッドブル)からリードを奪い、その後、フェルスタッペンがリタイアするとレースを独走。2位のシャルル・ルクレールに2.366秒差をつけてトップでチェッカーを受けてF1通算3勝目を挙げた。
このレースでは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がファイナルラップでクラッシュリタイア。奇しくもサインツが優勝したすべてのレースでラッセルは1周目かファイナルラップにリタイアを喫している。サインツがF1初勝利を収めた2022年イギリスGPでは、ラッセルはオープニングラップでリタイア。周冠宇がが逆さまのままグラベルへと滑りこみ、タイヤバリアを超えてキャッチフェンシングに激突するという大クラッシュを喫したレースだ。2勝目を挙げた2023年シンガポールGPで、ラッセルは2位表彰台を目指したファイナルラップでの劇的クラッシュ。この大会ではサインツがレッドブルに黒星をつけており、『フェルスタッペン・キラー』とも言えるかもしれない。虫垂炎の手術で前戦サウジアラビアGPを欠場していたサインツは、今回の優勝後「すべてのドライバーに盲腸を切ることをお勧めするよ」とジョークを飛ばした。