カルロス・サインツは、シャルル・ルクレールのナンバー2としてフェラーリF1と契約したわけではないと主張しているが、フェラーリは他のアイデアを持っているかもしれない。セバスチャン・ベッテルの後任としてカルロス・サインツを起用するというフェラーリF1の決断は、チームがシャルル・ルクレールをナンバー1として据えていくことを明確に示しているという見方もあれば、サインツがそれをひっくり返す可能性があるとの見方をしている人たちもいる。
だが、専門家たちの意見に関係なく、現在マクラーレンのF1ドライバーを務めるカルロス・サインツは、フェラーリF1でできる限りのことをするつもりだと語る。「僕がセカンドドライバーと書いてあるものにはサインしていない」とカルロス・サインツは Radio Marca のインタビューで語った。「僕の契約書には、これまでサインしたすべての契約書と同じように、チームはドライバーよりも優先されると書かれてはいるけど、誰が2番目とか、誰かをサポートすることについては何も書かれていない」シャルル・ルクレールも、2021年にフェラーリのナンバー1ドライバーになるという見方を否定しており、カルロス・サインツとは対等に戦うことになると語っている。しかし、たとえフェラーリが対等な扱いをしたとしても、2019年にはセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールとの間でいくつかの対立が起こった。そのため、元F1チーム代表のジャンカルロ・ミナルディは、フェラーリF1はアントニオ・ジョビナッツィと契約した方がよかったのではないかとの持論を述べている。だが、トロロッソ時代にマックス・フェルスタッペンと同じような状況を経験しているカルロス・サインツは、フェラーリF1でそのようなライバル関係が生まれたとしても、正しい判断をしていくつもりだと語る。「僕にわかっていることは、フェラーリF1のためにすべてを捧げるということだ。彼らは必要なものすべてをもたらしてくれる。特に勝つためにね」とカルロス・サインツは語る。「何色のマシンに乗っているかは関係ない。僕はどのドライバーにも同じように接している。全員がライバルだし、全員と戦わなければならない。もし複雑な状況になっても、正しい決断をする。心配はいらない」だが、Auto Motor und Sport によると、チームはメルセデスとレッドブルとの戦いにおいてシャルル・ルクレールに焦点を当てていくとのフェラーリF1の情報筋のコメントを紹介。彼は、サッカーに例えれば、フェラーリはルクレールとサインツの2トップではなく、ルクレールの1トップという戦略を採用していくと語る。「将来的には、4-4-2ではなく、4-4-1-1というフォーメーションでプレーすることになるだろう。2017年もルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグが同じチームで走り続けていた場合、メルセデスは逆転された可能性がある。我々はそこから十分に利益を得られる良いマシンを持っていた」シャルル・ルクレールがフェラーリF1の新しいナンバー1であるとの見方は、昨年のF1ブラジルGPでの同士討ちを含めたいくつかのポイントでセバスチャン・ベッテル同等の地位を与えられたことからきている。だが、元F1ドライバーのジャン・アレジは、フェラーリF1は、1960年以来となる最年少ラインナップを起用したことで、チーム代表のマッティア・ビノットはよりドライバーの状況を管理がしやすくなったと考えている。「チームとしてはむしろ管理しやすくなるだろう」とジャン・アレジは Sky Sports F1 に語った。「二人の若手、二人のプロフェッショナルなドライバーが揃うということだ。カルロスは非常に働き者で、彼はマクラーレンとルノーでの経験がある。彼は非常に経験豊富なチームからやってくる」「経営陣にとって、このような2人のドライバーをコントロールする方が簡単だろう。F1ワールドチャンピオンやカリスマ的なドライバーがいるとき、彼に柔軟性を要求することは非常に難しい」
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